今日は、7人ほどで森町の森川山に登る予定だったが、昨夜からの雨で中止になった。
そこで、3/12からロードショーで公開されている映画「エヴェレスト 神々の山嶺」を観に行った。
これは、夢枕獏の小説を映画化したものである。本を読もうと思っているうちに忘れてしまっていた。主人公の岡田准一演じるカメラマン深町誠は架空の人物だが、阿部寛演じる羽生丈二のモデルは、実在の登山家森田勝である。当時の登山界で現実のライバルだった長谷川恒夫がモデルの長谷常雄という役柄は、佐々木蔵之介が演じていた。
遭難したジョージ・マルローがエベレスト登攀時に持っていたカメラを巡る少しミステリー仕掛けのストーリーと、山にしか生きれない羽生という男の人生。そしてライバルの長谷常男。さらに、尾野真千子演じる羽生の元恋人役、これらの要素が絶妙に絡み合いもつれ合い、ストーリーとしても最後までまったく飽きの来ない構成になっていた。特に、実際のエベレストの登攀シーンなど、臨場感あふれるドキュメンタリーを見ているような実に見ごたえのある作品だった。
阿部寛も岡田准一も今の売れっ子俳優だが、二人とも、まさにハマり役といった感じだった。実際にエベレストの標高5,000m以上の地点でも撮影が行われ、氷壁登攀や岩登りも実際に演じている。この映画を撮るにあたっての体力作りはもちろんのこと、登攀技術の習得など、その役者魂にほれぼれして観ていた。
自分も3回訪れているカトマンズのごちゃごちゃした町並み、実際に歩いたエベレスト街道や渡った吊り橋、ナムチェバザールの町、この目で目にしたエベレストなど、懐かしい場面もたくさんあった。
この映画の感想のレビューを見ていたら、モデルになった森田勝の実の弟さんのコメントがあった。「森田勝が羽生丈二のモデルだというが、森田勝の実の弟としては残念だ。兄は日本人と結婚し、グランド・ジョラスで墜落死した。私、本人が義姉と死体を引き取りに行ったのだから。むしろありのままの兄を描いてくれたなら良かったと思った。」とあった。遺族としての思いは理解できるが、フィクションとしての小説や映画としては、この作品がおもしろいと思う。
厳しい冬山の経験のある人なら、絶対やらないことですよね。
原作をかなり前に読んでいたので原作を思い出しながら見ていました。
迫力もあり、なかなかの力作だと思います。
気になった点を二つ
・氷点下20度で素手でテントを設営
・標高8000メータからの下山で帽子も眼鏡もなし
モンペルのプロモーション映画かと思わせる部分が多かった割には細かい所には流石に口を出さないんですね。
以上重箱の隅の掘り下げでした(笑)
シニア料金1100円で観れます。
わたしも、テレビで一部見ましたが、懐かしいエベレスト、カトマンズの雑踏懐かしく見ました。
羽生が深町をおぶっての氷壁登りの場面は、下りは可能でしょうが、ちょっとオーバーかな?と思って見ていました。
でも、掛け値なしにおもしろかったです。
長谷川恒夫という名前はおぼろげながら聞いたことがありましたが、森田勝は門外漢にとっては初耳でした。ウィキペディアを拝見すると、すざましい登山人生を送った方なのですね。
森田の弟の気持ちはとても分かる気がしますが、かぎられた枠の中で描かねばならない監督にとって、しかたのない構成だったのでしょうね。