本日、北海道新聞社函館支社報道部長・相原秀起氏より、このたび北海道大学出版会から発刊された本人著書の『ロシア極東 秘境を歩く』が送られてきた。
氏は、北大探検部出身で、記者時代、95年からサハリン・ユジノリンスク支局駐在経験もあり、2013年からの道新連載「極東」を担当していた。この著書は、その取材を基にしたものである。
まだ読んではいないが、帯には、「探検部出身の記者が道なき道を行く」とあり、目次は、第1章「はるかなる北千島」、第2章「知られざるサハリン」、第3章シベリアの荒野へ」からなっている。これらの地域は、一般的には旅することがで難しい場所なので、貴重な内容である。
定価は2800円+税で、道内主要書店や、ネットで購入できるTSUTAYA、amozon、楽天市場などでも扱っている。
相原氏との出会いは、2014年、現在も続いている拙筆による北海道新聞(札幌圏)連載の「ほっかいどう山楽紀行」の2代目の担当編集委員になられたときである。その後、今年の7月に函館支社報道部長として栄転して来られた。この11月から始まった、やはり拙筆による北海道新聞夕刊(道南版・みなみ風)への「どうなん・とうほく山楽紀行」の仕掛け人でもある。
これも、昨年、やはり氏からいただいた、「極東DVDシリーズ3部作」の中の第3巻『大シベリアを行く 光太夫とマンモスを追って』のDVDである。
やはり、これも、道新連載「極東」の取材班が撮影した映像をもとに、氏が中心となって編集したものである。
こちらは、地球温暖化でシベリアの凍土が溶けて次々と現れるマンモスの骨や、鎖国時代に漂流してロシアに渡った大黒屋光太夫の足取りを辿った内容である。
なお、これら3部作のプロローグ映像(10分もの)は、下記で観ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=-O9_UUmryHc
こちらは、北海道新聞社で発売している。1巻3500円+税。
たまたま一昨日、改めてこのDVDを見直したばかりだった。しかも、大黒屋光太夫の波乱に満ちた生涯をもっと知りたくなり、昨日、中央図書館へ出掛けて、吉村昭著『大黒屋光太夫』を借りてきた。
そのタイミングでの今日の贈本なので、まさに、びっくりぽん!状態だった。
吉村昭著『大黒屋光太夫』
ちなみに、大黒屋光太夫は、、江戸時代後期の伊勢国白子(現三重県鈴鹿市)の港を拠点とした回船の船頭だったが、天明2年(1782年)、嵐のため江戸へ向かう回船が漂流し、アリューシャン列島のアムチトカ島に漂着。ロシア帝国の帝都サンクトペテルブルクで女帝エカチェリーナ2世に謁見して帰国を願い出、漂流から約9年半後の寛政4年(1792年)に根室港入りして帰国している。
なお、映画化されている井上靖著『おろしゃ国酔夢譚』も、この大黒屋光太夫が主人公である。
吉村昭の作品は大好きです。丹念な取材に基づき、史実に忠実に書いているからです。
大黒屋光太夫も、ざっとは知っていたのですが、10年もロシアで旅をしたりして、帰国できたのが凄いです。当時の日ロの懸け橋になった人でもあります。