癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

11日目 35御油宿~36赤坂宿~37藤川宿~38岡崎宿~39池鯉鮒宿〈32.0km〉

2017年06月05日 | 登山・旅行
 今日も朝から爽やかな青空が広がった。1日中ほぼ快晴だった。連日暑過ぎることもなく、本当に天気に恵まれている。おまけに、足の痛いところも疲れも全くなく、快調そのもの。

     
 豊橋駅から電車を乗り継いで御油駅へ。さらに歩いて、昨日のゴール地点の御油(ごゆ)宿を6:30スタート。

     
 まもなく、国の天然記念物に選ばれている御油の松並木に差し掛かる。
 約600mにわたる松並木は、いずれも樹齢300年を超すものばかり。旧東海道街道の面影を感じるには最高の舞台だ。しかも、弥次喜多が狐に化かされる話もここが舞台である。

 松並木を抜けると、すぐに赤坂宿。御油と赤坂の間は、わずか1.7㌔と53次の中でももっとも短い距離である。

     
 赤坂には本陣が3軒あったが、今は標柱だけが残る山あいの静かな集落といった感じ。

     
 その中に、1649年から東海道では唯一つい最近まで営業を続けていた旅籠「大橋屋」。昔ながらの風情を伝える貴重な宿である。

 赤坂宿から藤川宿へは、旧街道の道幅のままの山あいの道を行く。途中の本宿村や長沢村は、古い家並みが続く。

     
 国道1号と合流してまもなくの法蔵寺は家康ゆかりの寺で、家康ゆかりの宝物や松平一族の墓のほかに、近藤勇の首塚もある。塚の横に胸像まであった。

     
 国道1号と離れ、「棒鼻」(宿場の入口と出口)から、藤川宿へと入っていく。藤川宿は、塩の道と呼ばれた吉良街道に通じる交通の要衝だった。

     
 本陣の門は、1719年の大火の後に再建されたものだが現存しているものだ。奥の建物は、藤川宿史料館となっている。

     
 藤川の杉並木もなかなか立派である。
 その後、国道1号へ合流して岡崎宿を目指す。昔の集落が残っていたところは、国道を通さないで、旧街道を残して、そうでないところは国道に吸収されている感じである。

     
 岡崎宿の手前まで来たら、11時になった。朝昼兼用食に、すき家の「うな牛丼」を食べた。浜松辺りからずっとうなぎ家の幟や看板が多かった。しかし、そんな高いところへは入れない。せめて、すき家ならと思ってのメニュー選定だった。

     
 岡崎宿は、家康の居城でもあった岡崎城の城下町として栄えた。ここにも、城下町特有の曲がり道があった。特に、ここは27曲がりもの屈曲した町並みが発達した。
 昔は1本道だったので、曲がり角は分かる。しかし、今はその曲がりがすべて十字路やT字路になっているので、どこで、どちらへ曲がれば良いのか分からない。案内標柱は立っているが、自分はGPSの東海道の道を参考にして歩いた。

      
 3軒あった本陣の中のうち、西本陣の碑が立っていた。なお、宿場としての遺構は、戦災に遭い、近代都市として発展したたこともあり、ほとんど残っていないらしい。

      
 明治以降のものだろうが、今でも立派な商家も営業している。

      
 大正時代のモダンな岡崎銀行の建物は、その後、商工会議所になり、現在では資料館となっている。

 27曲がりに夢中になっている内に、岡崎城のことをすっかり忘れていた。気づいたときにはだいぶ離れていて戻る気はしなかった。

     
 矢作川の手前まで来ると、重厚な味噌蔵が並ぶ八丁通りへ入って行く。ここが有名な八丁味噌の故郷だ。江戸時代からの老舗がまだ2軒あるそうだ。

     
 矢作川を越えると、ひたすら旧街道の歩きとなる。途中には、松並木が所々に残っている。次々と目に入る一里塚が励みの歩きが続く。

     
 途中の来迎寺の一里塚は、この旅4組目の対が揃ったものだった。しかも、塚に植えられている木は、どちらも珍しい松だった。
 
     
 やがて、今日のゴールの池鯉鮒(ちりゅう)宿へと入っていく。ここは、現在の知立(ちりゅう)市である。宿場としての遺構に関しては、松並木以外はあまり力を入れていない感じだった。

     
 知立城跡も、石柱と当時の絵が掲示されているだけ。本陣跡の碑もあるらしいが見落としてしまった。

     
 江戸時代からの池鯉鮒宿の銘菓、小松屋本家の「あんまき」。赤餡と白餡を1個ずつゲット。

 15:30、ここから予定していた宿泊先のサウナか近いので、ここを今日のゴールにした。ちょうど9時間だった。

 大浴場に入れるのを楽しみにサウナに着いたら、何かの作業のため臨時休業だった。ガ~ン! 疲れがどっと出る。サウナだから予約の電話を入れなかったので、分からなかった。

 とりあえず駅まで行って作戦タイム。駅の手前に交番があった。ネット上で見つからない旅館があるかもしれない。電話帳で探したら2軒ある。電話したら、駅のすぐ近くにあった。素泊まりOKとのこた。

     
 なかなかいい感じの「新栄家旅館」。素泊まりで4, 320円だった。町宿の和室なのに、リフォームされていて、トイレと体を伸ばして入れるバス付きだった。客は自分だけだったので、一番良い部屋だったのかも?

 ブログをアップした後に、外に出て、串焼きの店で夕食。