栄電気のココロ

栄電気の周りで起こる出来事を書いています。お客様との出来事や電気の事、江東区亀戸から発信しております。

エアコン修理、隠ぺい配管の水漏れ修理

2020年07月26日 17時43分38秒 | エアコン工事
エアコンの隠蔽配管による施工は業者から嫌われています。 その一つに水漏れのリスクがあるからです。

新築時、自分で配管を埋設するならどういう経路で排水するか考えて埋設するのでその責任は全て自分にあるから良いのだけど。 

エアコンの入れ替え工事で隠ぺい配管(埋設配管)だと時々排水場所が分からず、リスクを負いながら施工する事があります。 
そんな理由から嫌う業者もいます。 

今回のご依頼は、隠ぺい配管で水漏れを起こしているので対処して欲しいというご依頼でした。 
御依頼者はネットで検索してドレン経路の汚れと判断してエアコンクリーニングを頼んだそうです。 
でも再び水漏れ。 

ここがハウスクリーニング業者と施工も修理を行う電器屋の違いだと思います。
(もし、この件でクリーニングを頼まれたら、施工ミスを指摘してクリーニングは行いません) 

調査をすると、どうも取り付け方のミスのようです。 
エアコンの水が流れる経路で排水ホースが壁の中に入るまで勾配がとれていない場所がありました。 水は高い所から低い所に流れますからね。


室内機の左端から出たホースは室内機の真裏を通り、右の壁穴へ通じています。




室内機右裏に穴があり、壁の中へ排水されています。



冷媒管と一緒に左に排水管がある場合が多いので無いか?確認したところありませんでした。




ここでほぼ修理の方針は決まりましたが、他に問題ないか?確認します。


右に穴があり、排水されていますが、壁の中で少し膨らんで壁の中で勾配が取れないようです。




排水ホースをこのように室内機を浮かせ外に出しました。この状態でホース内に水が残っているのがわかりました。これを外すと水がドバーっと出てきます。



ビニール袋を用意してそこに出しました。




壁の穴を少し下に削りました。これで壁の中の排水がスムーズに落ちて行きます。


そして・! ここが問題解決のポイント。 
排水ホースを左から出ていたのを右に付け替えました。 

左のホースを外し、キャップをします。(もうちょっと挿しました)



壁の中にあるホースを少しカットし、適切な長さに調整し、カフスと呼ばれる部品を使って室内機の右側から排水させました。 

この写真で分かってくれたかな? 

これでこのエアコンの水漏れは解決しました。

この修理事例においてはエアコンクリーニングでは直りません。
取り付けを直したと言えば良いかな。 
施工ミスと言っても良いでしょう。 

このエアコンを施工した業者も未熟だとは思いません。 
2年くらいは大丈夫だったようです。 
機種によってはこのくらいの勾配なら水漏れしない機種もあります。 

かわいそうなのは、この施工をした業者は自分のミスを知らないまま終わっている事です。施工して終わり。技術の糧になっていません。これでは同じような現場では同じミスを起こします。

ところが、街の電器屋には必ず、この様なトラブルはお客様から連絡が来ます。 
そこが施工だけの業者と修理も行う業者の経験差、そして技術のレベルの差が出るのだと思います。

時どき、私がこのような技術を公開している事に同業者から公開し過ぎと指摘を受ける事があります。  

数年前までそんな事を私も思いました。
企業秘密とでも言うかな。 

でも、今はもう企業秘密なんて無いと思います。ちょっと調べれば何でも出てくる。 

1年くらい前かな?キムタクがシェフになって、三星レストランを目指すドラマ。 
その中でレシピの流出する事件がありました。 
でも、誰も慌てなかった。 同じレシピでも作り手によって全然違ってくるという事が分っていたから。 

私達の業界もそうなのかな?そんなふうに思っています。 
危険を伴う作業を助長するような事は考え物だけど。

それより、消費者に分かりやすい情報を伝える。 
その方がこれからの商売には大切だと思うのです。 

分かりやすく情報を提供する。 
どの業界もこういう時代なんだと思う。 

これからもどんどん発信していきますね。 



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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
エアコン(ガス漏れ) (証券会社勤務)
2020-07-27 16:29:15
初めて書き込みさせていただきます。詳しい電気屋さんのブログがあるという評判を聞き、いつも拝見させていただいております。当事業所には3基のエアコンが設置されています。
設置から4、5年で冷風から温風に変わってしまった2基がありましたので、施工業者に連絡をとり直していただきました。
そこで、施工業者に差異がありました。
実は1基目のエアコンは、施工業者の設置不良ということで無料でガスエアコンを注入していただきました。
ところが2基目のエアコンの施工業者さんは『5年も経過したのだから施工不良ではなく外的要因、掃除するときに外基を動かした等の振動等でガス漏れしたと思う』との見解で2万円のガスチャージ料金を支払いました。
無条件で施工不良と言っていた1基目の業者と、外的要因と言っていた2基目の業者との差異にこういうことってあるんだなあと思いました。
施工不良なら1年たたずにガス漏れするのが普通で5年もしてから漏れるわけがないというセオリーがあるのでしょうか。
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Unknown (sakae-dk)
2020-07-28 19:11:50
どこから漏れたかにもよります。
5年となると確かに動かしたり地震などの影響はあると思います。
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エアコン(ガス漏れ) (証券会社勤務)
2020-07-29 11:35:33
1基目と2基目のエアコンはガス漏れにもちょうど1年くらいの差がありました。
漏れた場所ですが、1基目のほうは外基の蓋をあけてパイプを手直し・ガス補充してくれました。(無料で施工)
2基目のほうも外基の蓋をあけてパイプをいじってガス補充していましたが、有料でした。
施工不良かそうでないかの差があったのだとはおもいますが、同じような作業内容でした。
一基目は5年も経つのに施工不良と言って無料にしてくださり、2基目は5年もたったんだから施工不良はありえない、といわれました。
すみません。わかりにくいですね。
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Unknown (sakae-dk)
2020-07-30 23:55:47
ガスを入れるのは室外機からなので作業内容は同じように見えると思います。
室内側を見てないのが気になります。
またガス漏れするかもしれませんよ。
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エアコン(ガス漏れ) (証券会社勤務)
2020-07-31 16:05:48
ありがとうございます。
そういえば、一基目もも二基目も内基の管の被覆をめくって手持ちの探知機のようなものをあてたり、スプレーをかけてチェックしていました。
一基目は、外基のパイプをこねくりまわしてここから漏れた、と言っていました。
二基目も内基と外基をチェックしたいましたが、どこから漏れたとは言いませんでした。
同じように外基のほうの管をガシャガシャしていました。(なんか管を切ったりしていたような。)

特に二基目は2万円以上もかかったし、またガス漏れしたら今度こそ無料でやってもらうつもりです。

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Unknown (sakae-dk)
2020-08-01 18:49:50
やはり室内機側も確認したのですね。
そうなると、もし、この次ガス漏れしたら
施工の影響する場所では無いので製造メーカーの保証範囲です。
冷媒回路の保証は5年なのでギリギリ無料になるかも?ってところです。
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