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栄電気のココロ

栄電気の周りで起こる出来事を書いています。お客様との出来事や電気の事、江東区亀戸から発信しております。

この夏のエアコンの水漏れ事例

2024年08月16日 10時20分00秒 | エアコン工事
この夏も多くのエアコンの水漏れを対処してきました。
原因は様々です。 よくネットで検索すると安易にドレンホースの汚れと判断する情報がありますがそうでもありません。 

何件かの事例を紹介します。
これはエアコン本体ではなく、配管のカバー(スリムダクトと呼びます)の隙間から水が漏れると相談を受けに見に行った事例です。

配管カバーを開けると、配管に水滴がついていました。エアコンの配管には冷たいガスが流れています。その為に結露が起きるのです。もちろん保温材で覆われているのですが、最近の高温多湿の環境、24時間運転という状況で従来の保温状態では間に合わないようになってきました。この場合は保温材の補強で対処が必要です。


これは、マンションなど高気密住宅ではほぼ?標準となっている逆止弁の汚れによる室内機からの水漏れです。
換気扇やレンジフードを回し排気すると、吸気する箇所が必要です。ホントは排気と吸入というのは空調計算されてバランスが保っているのが良いのですが、そんなマンションはあまりありません。 吸気が圧倒的に少ないのです。
そうなるとエアコンの排水ホースから空気が入り込みそれがエアコンからポンポンと音がする現象になるのです。 この音を防止するためにこの逆止弁が付けられています。




本来、これを設置した業者はこの説明をするべきですが、まずしません。
時々外して掃除をする必要があります。 今回掃除をしてお客様に定期的に掃除するよう対処しました。


エアコンの掃除を業者がしてきちんとすすぎをしなかった事が原因の水漏れで事例。
室内機を見るととても綺麗です。エアコンの使用者は賃貸で入居後初めてエアコンを使って水漏れしたという事でした。 
室内機のパネルを外してドレンパン(室内機内の水を受ける皿)を見ると特に汚れていません。



そこで、排水ホースの中をポンプで吸い出すと、ドロッと出てきました。
今回、このエアコンを洗った洗浄業者は室内機だけを掃除して排水ホースまで吹き出ししなかったようです。



壁の中にエアコンの配管が通ってる時の水もれ事例。今回は壁(棚の天井)から水が漏れてる事例です。
室内機の近くの棚天井が水で腐食している程です。 お客さまに許可を得て開口する事にしました。







壁の中なので開口するしかありません。ネズミがかじったホースを改修して対処しました。



施工の手抜き?による水漏れ。 
このホースは断熱されてません。普通は付属品なのですが、なぜか使ってません。中古品なのか?移設したのか?
このホース内には冷たい結露水が流れるので保温してないと結露して水漏れします。



本来純正品のホースを仕入れて交換する方が良いのですが、年式も古く、仕入れる時間もかかるので、今すぐできる対処として手持ちの保温材で対処しておきました。


設置してから長年水漏れに悩まされていたそうです。 
今回エアコンの入れ替えで発覚しました。 
配管の穴開けした業者の施工不良です。 

室内側と外側の穴の位置がずれています。 外側の方が高くなっているのです。
この状態だと排水が流れにくくなってしまい、室内機から水が漏れてしまいます。
穴を開けなおす必要があります。 室内側を高くするか?外側を低くするか?です。 今回作業の安全や建物の負担を考慮し室内側を高く開口する事にしました。

そうなると当然内壁の隙間が出来てしまいます。
どれだけ隠れるかな?


うまく隠れました。


近年ネットでエアコンを購入してネットで設置業者を探す人が増えてきました。
私はお勧めしません。 

エアコンは半完成品です。設置して初めて製品になります。
上記のように、設置の不具合もよく発生しています。 

これらの事例でなぜ?購入店や設置業者に頼まないのでしょうか? 

それは、購入店は製造メーカー任せ、設置業者は取付したら、後々の事は面倒見ないという業者だったからです。連絡してもたらいまわしだそうです。 
ウチのような零細店でもこの夏で、こんな事例が多く来ています。日本全国なら凄い数だと思います。レアケースではなく多いケースだという事を知って欲しい。 この次は貴方が被害にあうかもしてません。

業者選びは販売、施工、メンテナンス。それらを一貫して行っている業者にした方が良いと思います。








エアコンの隠蔽配管トラブル、ドレン関係

2023年07月26日 11時09分12秒 | エアコン工事
最近の新築住宅やリフォームしたマンションではエアコンの配管が壁に埋め込まれている隠蔽配管の仕様が多くなってきました。
配管が見えないので部屋の中がスッキリするメリットがあります。
また外壁周りも穴を開けないので防水面でもメリットがあります。

最近問題になっているのがエアコンが古くなりまたは故障して入替る時に設置出来ない、断られたという問題が話題になっています。

また設置直後は問題ありませんが長年使っていて不具合が起きた時に問題解決に難儀する事があります。

そんな中の一例としてドレン周りのトラブル例を紹介します。


ドレンとは室内機から出た水を排水する経路でこれも壁の中に配管があります。

 
この排水が外の見える所にあれば良いのですが、建物内のどこかの排水管に接続されてる時にトラブルが発生した場合に困るのです。


こちらは水漏れを起こしました。
排水経路の何処かに水が詰まっているのが原因ですが、それがわかりません。
壁を開口する場合もありますがあちこち開けるわけにもいきません。



今回は壁に水が出て行く入口で私が吹き出してみました。初めは吹くにあたり抵抗感がありました。やはり何か詰まってたようです。 何回かふーふーと吹き出していくうちにスムーズに吹き出すせるようになりました。これで排水も滞りなく流れると思います。 ただこれはまた再び起こる可能性が残ります。


こちらは臭いに関するトラブルです。
エアコンから下水の様な臭いがすると相談されました。
これも排水管が何処に配管されているか?分かりません。
臭いに関しては上のように詰まりとは違い配管そのものを変えなけば解決しません。
ココが隠蔽配管の大きなデメリット。

今回はとりあえずホースをそのまま垂らしバケツを置いて一時しのぎをしてもらうようにしました。
そして夏が終わって落ち着いたらドレンだけ隠蔽はやめて露出配管することにしました。

エアコンの隠蔽配管は始めの設計の時が大切です。何処に配管するか?
10年後の事を想定して設計配管されているか?
その事を考えて設計施工を欲しいと修理や施工する私からの意見です。
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エアコンのドレンの先につけるコレと配管スリーブ

2023年06月25日 18時06分53秒 | エアコン工事
インターネット上で最近流行っているドレンホースに取り付けるこの部材が話題になっています。 ここからゴキブリは入るのか? 



私の意見は入りません。 ゴキブリが活動するのは夏です。夏の間にはこのホースは常に濡れています。そしてこの水はゴキブリの嫌いな低温です。使わない時間帯でも前回使用の水は残っています。暖かいならわかりますが冷たい方へゴキブリは向かわないのです。 
それではオフシーズンは? その時はゴキブリも活動を停止してます。


でもドレンホースにゴキブリの侵入する事はあります。
それは室内機の隙間からなのです。
ゴキブリ以外にムカデまで!! 

こちらの意見は確かにエアコン内部に虫の痕跡は見たようですが、ホースの出口から侵入したのを見たわけでは無いのです。




数多くエアコンを修理したり、撤去した経験あら配管の隙間あらの侵入がほとんどだと思います。上記意見の方の場合も恐らくここからだと思われます。
ゴキブリにおいては室内機の右側が暖かくなのでその隙間からだと思います。





この配管穴をこのようなスリーブと呼ばれる部材で壁の気密性を良くすれば虫等の侵入を防げるのですが、どうやら取り付ける業者は少ないようです。有料オプションだと言い切る人も。







今回取り外したエアコン。 このようにドレンの先端にキャップはついていましたが、途中のこの部分に虫が入っていました。 



やはり下から登って来たのではなくて、上から室内機の方から流れ落ちてきたようです。


拡大したけど見えないね。

このキャップの弊害はココにゴミが詰まってエアコンの室内機の方から水が漏れてくる事です。 
私は不要だと思いますが、心配な方は毎年ここを掃除して欲しいのです。 

エアコンから水が漏れたら先ずは排水の出口を確認! 
これを覚えておいて欲しいのです。




リフォーム業者の意図を聞きたい隠蔽配管

2023年05月23日 12時49分00秒 | エアコン工事

東京都江東区亀戸の電器屋-栄電気

東京都江東区亀戸の電器屋-栄電気

亀戸を、笑顔あふれるまちにしたいなぁby亀戸の沼ちゃん

東京都江東区亀戸の電器屋-栄電気

 
エアコンの配管を壁裏に埋設する施工方法を隠蔽配管や先行配管と呼んでます。
配管が見えずスッキリしてるので新築やリフォームした所では今では主流になりつつあります。

配管作業まで携わっているなら良いのですが、殆どの場合は建物の引き渡し後に依頼を受けエアコンを取付ます。

今回はそんなエアコン工事で疑問を持ちつつ施工したので自分の記録としてブログに残しておきます。

埋設された冷媒配管は問題無いのですがドレンパイプが問題です。一時的に配管を隠したスリムダクトを外しドレンパイプを穴の隙間から覗くと真っ直ぐ水平に塩ビパイプが配管されてます。(青のライン)

この一時的に取付したスリムダクトを固定するにあたりビスがヒットしてるのでは?そんな心配も出てきます。

この青丸で囲ったのがビス跡です。塩ビパイプとほぼ同じライン上に固定してありました。


私もエアコンを取付るにあたり設置用の背板と呼ばれる金板を固定する為にビス止めします。慎重に塩ビパイプに当たらない様に確認して位置決めしパイプに穴が開かないよう先が尖ってないビスを使い金板を固定しました。

これって注意力ない業者だといきなりビスで固定してしまうと思う。
そうなるとドレンパイプに穴を開けてこの後水漏れを起こします。

この塩ビ管を設置した人は分かっているのだろうか?それとも故意にエアコン取付業者を落とし込むトラップなのだろうか?

真意を知りたい。


エアコンを取り付ける壁面が無い

2022年12月11日 18時27分37秒 | エアコン工事
エアコンを設置する場所が無いけどエアコンを設置したいというお客様。
部屋の壁面が全て埋まってます。 棚と窓が壁に並んでエアコン室内機を設置する場所がありません。 

何回かお客様と協議をし現地調査をしてようやくここならという場所で施工する事ができました。 でも少し特殊な工事だったので記録として残しておきます。 

今回の設置場所は天袋です。あまり使わないという事でこの面に取り付けます。これは良くある事です。ハウジングエアコンからのれ替えでこの位置に壁掛けエアコンを設置するのでこの場所は珍しくありません。 





この天袋が建物の角にあり特殊な位置?にあります。台形の天袋内からこの
位置が特殊だという事を想像してください。 



配管を通す穴を開けました。何でこんな真ん中に?端の方が良いのでは?
そう思われるかもしれません。そのワケは、この裏が隣の部屋の押し入れだからです。



この穴より上は開けられません、この穴より下も開けられません。 もう少し奥に開けても良いのですがなるべく勾配も持たせたかったのです。








穴を開けたら配管を通していきます。この天袋はもう開ける事が出来なくなるので今後の事を考えて配管を通しました。


左が外壁です。この外壁の配管を通す穴も微妙でこれ以上下げると室外機を置くところで支障が出ます。何とか勾配を持たせて押し入れの中を配管しました。


室内機の背板を固定。これでもうこの天袋は開かずの扉です。



完成。
この室内機の裏側は様々な工夫が施されているのです。 



以前からお客様はこの部屋にエアコンが欲しかったそうです。 
ようやく実現出来てお客様に喜んでいただきました。

ご依頼ありがとうございました。