木乃伊取りが木乃伊になる

私が東京の憲兵隊にきたのは、
青年将校と西田税との間をタチ切るというのが唯一の任務であった。
早速 西田に会った。
風貌は三船敏郎みたいであり、その態度はものすごく威圧感があった。
西田さんは北一輝にも会えと再三すすめたが、
西田さんでさえこう人を魅了するのだから、北に会ったら、こちらがすっかりいかれて、
とても任務は果たせないと思い、
北とはいくらも機会があったが、とうとう会わなかった。
・・・目黒茂臣 (  ・・1964.1 )