るりこんの気が付いたらの日記

あるアマチュア声楽家の忘備録とつぶやき

芸術家とは不公平なもの

2016-02-26 01:05:00 | 声楽(レッスン)
今日は、小娘に手を焼いた後、ソプラノ同業者とばったり遭遇してしまったため、自主企画コンサートの話をした。
ソプラノ同業者は、ヴァイオリンさんと一緒に出張をして、器楽側の立場からの思いを聞かされて、こんなに自分と認識が違うのか、と思い知らされたのだそうな。
彼らは、自分のレパートリーを温める、というよりも、人から頼まれた曲を短期間で仕上げるやり方が身についていること、自分の担当する箇所がほんの数フレーズでも大きな編成を望むことを話していたらしい。

私も、クラシックに馴染みの薄い人にとっては、わかりやすい日本歌曲が好評だが、殆どがソロ+ピアノになってしまうこと、レパートリーにするよう言われているオペラアリアの殆どが編成上合わず、宗教曲は永久禁止令が出ていること、アンサンブルばかりのプログラムの中に自分だけソロ+ピアノは肩身が狭い、と言った。

そりゃあ、どんな楽器でも公平な数のソロの曲数と、幅広い編成の組み合わせの曲があって・・・なんて、しかも主役でいられて・・・なんて夢物語ですな。

ダメ元でこんな機器を用意しました。

2016-02-21 09:22:00 | 声楽(レッスン)
自分の歌が改善するのかどうかわからないが、写真の機器を買ってみた。
何かわかりますかね?





ちなみに、夫は、上の写真は知っていたが、下の写真は知らなかった。「カルメン」で共演したプロのバリトンであるダンカイロ氏は、下の写真は知っていたが、上の写真は知らなかった。
上の写真はよく警察が使っているものらしいが、あまりにもの安さにびっくり。ゼロ2つくらい多いのかと思っていた。


上の写真は騒音測定器というものなのだが、声に強弱がつかないのが悩みなので、そのために購入。だが、強弱をつけて声を出そうとするとこの機器の数字は動いているけど、録音するとその強弱が消えているということが判明した。
声に強弱をついているのかチェックする、という目的は果たせないが、自宅練習して近所迷惑にならない音量かどうか、ということを確認するには使えるかな。

下は、チューナー&メトロノーム。
「音程の取り方が雑」という批判が多いので改善するために購入して、ぴったり音程がはまっていること確認したかったのだが、F先生のレッスンでは、下からずり上げるように音程を取るように言われるので、そのやり方だと無理。ただ、ベルカント系オペラアリアのカデンツァで、最高音がきちんと取れているか、という確認はできることは判明。
あとは楽器のない場所で、発声練習する時に、最初の音をチェックすることができるかな。


声が小さくなるまでの道のり

2016-02-20 10:25:00 | 声楽(レッスン)
昨日は、バリトンの先生のレッスンだった。
コンコーネ50は8番を1回だけのレッスンで修了。「今はどんどん、進みましょう」という調子。私も昔は好きではなかったけど、最近は味わい深いエチュードだなぁ、と思うんだが。

イタリア古典歌曲は、「あなたは知っている(Tu lo sai)」、オペラアリアは「トゥーランドット」のリューの「氷のような姫君の心も(Tu che di gel sei cinta)」、「夢遊病の女」の「ああ、信じられない(Ah, non credea)」であった。

「あなたは知っている(Tu lo sai)」では、最初はpやppの箇所が多いが、「せっかく立派な声を持っているのだから、今は声を小さくして絞ろうとしないで、開放的に歌うべき。そのうちコントロールできるようになってから声を小さくするべき」と言われた。
ううっ、いっつも「声が大きすぎる」って怒られているのに、それを解決するように取り組めるには、まだまだ長い道のりってことですか・・・

プッチーニは、「次はトスカ持ってきて」ということだった。



早めの現地合わせ

2016-02-19 10:03:00 | 声楽(レッスン)
昨日は、4月24日の同業者の自主企画コンサートの本番会場で、合わせを行った。
編成が大きくなることでステージのキャパを超えることが懸念されるためフルートを新メンバーに受け入れるかどうかは、保留事項であったが、弦楽器が1列にならない、ということであれば可能であることが判明し、問題なし、ということになった。

椿姫の「過ぎし日よ、さようなら(Addio, del passato)」で、con espress.の箇所で、木管がハモるところが、すんごぉ~く気に入った。
とはいえ、指揮者なしの管弦楽アンサンブルでやるのだから、タイミングを知らせるためにも歌う側で動いて多少の演技が必要になると気付く。
手紙を読んで投げつける、絶望して座り込む、をやらなくてはならないが、楽器組は「もっとオーバーにやって」と言っていた。


最初から一緒に舞台を作る

2016-02-15 10:18:00 | 声楽(レッスン)
自分がオペラデビューした作品は、昨年秋の準備期間1ヶ月だけの作品に変更になったことを知ってガックリ。
せっかく参加表明して、その期間はスケジュールを空けるようにして、地縁を活かして販売協力しようと思っていたのに。
前回と違って、準備期間は確保できるのだろうが、キャスティングも固定的なものになりそう。それでも「カルメン」の時は、この団体にしては準備期間が長かったし、積極的に合唱とコミュニケーションを取ろうとしたプロが多かったこともあり、プロの本番への臨み方、というのは私の本職でも参考になるような非常に勉強になることであった。
だけどこの作品は、また本番直前にどこかから来たゲストが「ノルマと雑用はアナタ、チャンスは私」ですか。。。(いや、本当は見えない所で苦労されているのかも知れないけど、その様子がわからないのよ)

若手の頃この団体で活動していたL先生には、「どうせアマチュアだからって大アリアを楽しく歌えれば良いという教え方では、他で通用する歌い方ができるようには思えません」と言ったが、L先生に言わせれば、「私の教え方は手を抜いていない。あの人の好みのタイプわかるでしょ?アナタの取り入り方が下手なのよ」ということなのらしい。

何はともあれ、「権限のある人に好かれることがチャンスへの近道」「実力のある人を優先的に登用」、というのは異存がない。しかしながら、お手本としたくなる人と最初から一緒に舞台を作るべく稽古ができる環境というのは、必要だなと思うこの頃。