るりこんの気が付いたらの日記

あるアマチュア声楽家の忘備録とつぶやき

毎日練習しないと上達しないの?

2020-08-31 23:04:00 | 声楽(レッスン)
youtubeで色々な音楽指導者の方が発信している。
そこで考えさせられることがあった。

●長年続けても、大人の趣味の人はどうしても上達しない。なぜならプロとは練習量が違うから。
それも、とにかく短時間でも良いから毎日やること。これができないと無理。1週間に2回くらい長時間まとめてやる、というのはダメ。(大手音楽教室のヴァイオリンの先生)

●歌は毎日練習する必要はないのです。筋トレと同じで修復する時間も必要だからです。歌を練習しない日は、曲の構成を研究したり、ボイトレを受けましょう(声楽の先生)

一見、相反することを言っているようではあるけど、つまり練習の仕方はヴァイオリンと歌で異なるとは思うが、毎日音楽と向き合う時間が必要ということなのだろう。
よく筋トレは毎日やるより週三回やった方が良い、という話を聞く。けど、結局のところ、良質なボイトレを毎日受けるということに勝る物はなさそう。ただ、そんな環境は私には無理だけどね。

コロナで、私が然るべきところで、週2~3回詰める必要が出て来た一方、夫はテレワークで一日中在宅である。夫は家事好きなのが有難いとは思うが、家で練習できる時間が取れずらくなってきてしまった。
早朝・深夜は無理。仕事から帰ってきてバタンキューになりそうな時も無理。せいぜい歌詞の単語3,4個くらい調べるならなんとか・・・

先述のヴァイオリンの先生が言うには、もちろん毎日練習できない人でも長く続ければレパートリーは増えていくが、素人臭さは抜けない。素人臭さは抜けなくて上達しなくても、非日常を楽しめるとか、先生と雑談ができるとか、ダメ出しされたり怒られてMな気分を感じることに新鮮さを感じたりとか、色々な刺激があって、それを否定するつもりはない、と言っていた。

私はそこで割り切りながら続けることができるだろうか。



なかなか進まないレッスン

2020-08-29 23:18:00 | 声楽(レッスン)
メゾの先生からオンラインレッスンを受けているが、なかなか「次の曲」とならないのである。もうコロナ前からやっている曲をずっと続けている。
しかも、曲目は、イタリア古典歌曲2曲「そばにいることは(Star Vicino)」「陽はガンジス河から(Gia il sole dal Gange)」、「九十九里浜」、「私の名はミミ(Si, michiamano Mimi)」。
この4曲が半年以上も続いているのである。
何か本番があれば、切り替えられるきっかけにもなるかもしれないが、コロナのために発表会は流れてしまった。
もちろん、基礎的な問題を解決するまで次の曲をやらない、という考えもあるとは思うが、本番もないし、むしろダラダラとした感じになってしまうのである。

自主性とチャレンジ精神を尊重してくれたL先生の方がやりやすかったと思う反面、自分自身の歌の上達と無関係と思われる雑談が長すぎるのも耐えられなかったし。発声のやり方自体は、L先生もメゾの先生もとても似ている。同じ音大で世代も近いからもしかしたら同じ先生についていたのかもしれない。

でも、これまでの先生があまり早く切上げすぎることに不満を持っていたのではなかったけ?
そこで、何回もレッスンを受けてどれだけ上達したのか前の録音と最近の録音を聞き比べてみることにした。

・・・確かに上手くはなっている。
注意されたことをどう直すか、何度も確認して直してからレッスンに励むことですな。


音大卒の意味とは

2020-08-28 09:13:00 | 声楽(レッスン)
周囲でもネットでも話題になる。「音大出」の云々。
アマチュアといえば、ある程度の年齢になってから趣味として始めたという目で見られがちだが、元々コンコーネは中学生の時から続けているし、一時は受験準備しようと思ったこともあったし、元々割り切って考えられない性格ということもある。

とりあえず、「音大卒は意味ある派」と「音大卒は意味ない派」というのに分かれているようだ。

それぞれの言い分はこんな所。それに対する私の考察を考えてみる

<音大卒は意味ある派>
●お金、労力をかけてきた
⇒そもそも勉強とはそんなもの。極めようとするのなら、どんな分野でもそれなりにかかる。
●就職に不利だという覚悟もしてきている
⇒音大卒だからって、他の文系学部と同じような就職ができないってわけではない。他の文系学部も学者を目指す優秀な人は就職活動しない。
●安定収入が得られないのも覚悟の上
⇒比較的、教員や自衛官は安定しているのでは?一般企業に就職するにしても安定収入が期待できる時代でもないと思うけど。
●ソルフェージュ、音楽理論などの裏付けも良い演奏には必要である
⇒こういう知識を習得した上で、何も演奏にプラスになっていない、ということが確認できないうちは否定のしようがないでしょう。
趣味の大人に教えようという音楽教室はまだ少ないかもしれないけど、勉強できないということはないですね。今後オンライン教室などで、やってくれるところも探せば出て来るかも。


<音大卒は意味ない派>
●音大出たからって、音楽の仕事ができるとは限らない
⇒殆どの文系学部は、大学の専攻とは違う就職先ですが。
●音大卒でも音楽を続けていない人もいる
⇒大学時代に学んだことを社会人になっても学び続けている人はまずいないですよ。
●音大の先生の指導だからって、上手くなるとは限らない
⇒その人にとって良い教育というのは、個々の相性などもあるし、普遍的な問題ですね。
●学費は高すぎて回収できない
⇒他の文系学部だって、交換留学したいとか何やら言い出せばそれなりにかかるものです。
●本当の上手さと学歴は関係ない
⇒殆どの音楽愛好者は、演奏者のプロフィールを見てから音楽を聞きますよね?
有料演奏会で、下手な歌を歌う人がいて、そのプロフィールを見たら「●●音大卒」とあれば、「プロなのに下手だね」と思うし、その記載がなければ「アマチュアのくせに金とるな」と思うでしょう。下手な演奏に金を払った、ということは一緒なのに、違った感情になるわけです。
●非音大出身者のプロや音大指導者も存在する
⇒運(人脈含む)と才能(習得能力含む)に恵まれている人も中にはいるでしょう。「中卒でも総理大臣になれる」というのと「総理大臣になるには中卒が良い」というのとは違うでしょう。

本業の勉強をしていた時、人が人を正しく評価することは難しいという理論があることを知った。元々人を厳しく評価する人と甘く評価する人というのが存在する。さらに「ハロー効果」というものがあり、その人を良く見せる情報(すなわちカッコいいプロフィール)があれば、その人を高く評価する傾向があるということなのである(ここでその情報と実際のレベルに大幅にギャップがあるほど低ければ救いようのない話にもなるのだが)。
本当は、プロフィールなしでカーテン越しで演奏を聞いてみたら、聞き手の印象というのはかなり変わるはずではないだろうか。
数年前のゴーストライター事件だって、本人に対してよりもそれで怒る人達に対して、疑問を感じてしまった。


やっぱり共演者は重要かも

2020-08-23 09:22:00 | 声楽(レッスン)
「夢遊病の女」もう本番まで1か月を切ることになった。
練習は週1~2回。バリトンの先生にも見てもらうことにしたけど、マエストロもプリマも知り合いのようで・・・。

今回、とても良いな~と思うのは、共演者が皆、見習いたいとか目標にしたい、という気持ちにさせてくれるような人たちばかりっていうこと。

音楽だけで食べることができるプロとか音大の先生レベルだと、住む世界が違いすぎるし、かといっていかにも主宰者に可愛がられていつも役もらっています、というタイプも目標にならない。

せっかくのイタリアオペラのソリストのチャンスなので、頑張らないとね♪


お金と労力をかけて学ぶこと

2020-08-16 07:26:00 | つぶやき
今日、多くの「資格ビジネス」というのが存在する。
それほど歴史も長くないのに高額な授業料や認定料を払い、「一般社団法人●●協会認定●●(「アドバイザー」「コンサルタント」「ファシリテーター」「講師」など)といった肩書がもらえる。
ただ、これは「詐欺」というほどのものではないと思う。実際、それで食べられるようになった人もいるのは事実だから。そして、それで食べられるようにならない人もいるとは思うが、どう活かすかというのは個々のやり方によって差が出るし、「本人が納得できるんだったら良いんじゃない?」で完結してしまうものでもある。

学生時代、上京する際、親戚が「何になりたくて東京の私立大学の文学部に進むわけ?」なんて言っていたが、四大卒でないと採用しない企業に就職したので、地元の短大で終わっていたら、その後の生涯年収は億単位で損していたのは確か

けど、お金をかけて勉強する、ということについて、否定しないが、重要なことを留意しておく必要はあるのではないだろうか?

一つは、学歴や肩書のブランド、信用度は侮れないこと。
もう一つは、その中身については、学習を継続しないと忘れる、ということ。
さらに、自分自身がそれを習得できたとしても、他人に何の価値を提供してあげられるのか、というのは全く別の話であること。

よく「お金と労力をかけて学んだ」をいちいち言う音楽家がいるけど、同じことを言う医者はなぜかいないよね。
医療ミスでなかなか良くならない時に「お金をかけて苦労して医者になったのに」なんて医者が言ったら、どう思うのか。
不要不急な職業とそうでない職業との違いとはこういうことも一つなんではと思ってしまう。