るりこんの気が付いたらの日記

あるアマチュア声楽家の忘備録とつぶやき

プリマの誇り

2017-05-30 07:38:00 | 声楽(レッスン)
ヴィオレッタに指名されて動揺してきたけど、譜読みも暗譜もほぼできてきた。
当初、「消されてたまるもんか」と思っていたアルフレード氏とも、ユニゾンで重なる所は、快感と感じるようにさえなってきた。

L先生のレッスンでは、このようなことを言われた。
「ヴィオレッタは、どのソプラノでも憧れてやりたがるものである。菩薩のような心を持ちつつも一晩数千万かけてでも買いたいと思われる女の役なのである。それに抜擢されたということは誇りに思うべき。プリマとしての誇りがあなたには足りなさすぎる。誇りのないプリマを見たいという人などいるはずがない」

こんなことを言われるの驚いた。

プリマのほこり?

そんなのあるわけないじゃない。
というか、こんなのある人って、すごく生き辛そうな気がする。
社会人になってからは、あくまでも人のサポート役として生きてきたつもりだったし。

なんだか、まるでパソコンのソフトを全部入れ替えてしまうかのよう。
容姿とか外見だけではなくて、これまでの生活習慣とか価値観とか関わった人たち、身に着けてきたことなど、中身をそのまま入れ替える必要がありそうで、クラクラしてきた。

でも、今まで「どうせアマチュア」と見ていたかのようだったL先生も、ここまで指導者としての思いがあるのか、ということについては理解できた。


然るべき所の懇親会演奏

2017-05-29 09:23:00 | 声楽(レッスン)
高い仕事をくれた方の依頼で、然るべき所の懇親会の演奏をした。
懇親会って、おしゃべりが目的で集まっている所だから、そんな所で演奏するなんて、まっぴらだと思っていたのだけどね。

同業者グループのうち、私と管弦楽で7名で演奏。
曲目は、
①「ジャンニ・スキッキ」の「私のお父さん(O mio babbino caro)」
②サティ:ジュ・トゥ・ヴ
③バッハ 1060(ヴァイオリンとオーボエの協奏曲)
④オリジナルアレンジ曲
⑤バッハ 147(主よ、人の望みの喜びよ)
感想は、おおむね好評。

何しろ、大御所さん方にとっては、若い(つまり定年前は皆若いのだ)私たちが自主的に集まっているというだけでも、好感度大だった様子。
おかげで、私の顔と名前も知れ渡ることになった。

問題は、「本業で稼がなくてもOKな人」という風に見られることだな~。
せいぜい、チケットでも売りまくれれば良いかな(笑)


10年かけて取り組め

2017-05-24 07:52:00 | オペラ(出演)
昨日はバリトンの先生のレッスンで、「椿姫」3幕のアリアとフィナーレだった。
やっぱり、本場でイタリアオペラを歌っている人のアドバイスは、特にディクションが有意義。

私は「3か月かけて3幕だけでも、こんなに大変です。まして全幕を歌うプリマになるなんてとても考えられません」と言った。
そしたら、バリトンの先生は「本来、トラヴィアータは、10年かけて勉強しているものである。トラヴィアータだけではなく、主要なオペラについては、そのくらいかけて取り組むべきものなのである」

これには驚いた。
何しろバリトンの先生の細君は、日本人のヴィオレッタ歌いの中では5本の指の中に入る超有名なプリマなので。

私が想定していたのは、既にアリアがレパートリーにある状態で、オーディションを受け、本番までの間に譜読みしながら合同練習をする、というイメージだった。オーディションから公演まではだいたい数か月くらいだから、そのくらいの間に仕上げるものだとばかり思っていた。

逆に言えば、かつ上演機会の多い作品の自分の声質に合う役であれば、長期的に少しずつ取り組む、ということも必要なのだ、と悟った。


耳鼻咽喉科行ってきました!

2017-05-22 17:08:00 | 声楽(レッスン)
L先生から、「あなた声帯が疲れているから、気をつけなさい。しっかり休むのよ」と言われた。
なんだか喉に何かからまった感触があるのだけど、念のため、ということで、声楽家の中では有名な、歌手専門の耳鼻咽喉科へ行ってきた。
現在の状況を説明したら、「上手に酷使している」ということだった。
炎症を抑える薬を出して下さるということだけど、仕事も趣味も休めない・・・
そういえば、然るべき所の懇親会、ジュテブ、まだ歌詞を覚えていない・・・


なんとも皮肉

2017-05-18 22:36:00 | オペラ(出演)
ダンカイロ嬢の「るりこんさんと一緒に歌えて幸せ」なんて言葉に感涙した。これまで歌で幸せなんて感じた実感がなかったので。初心者の頃は、オペラアリアを歌えるようになる、という目標があり、オペラアリアを歌えるようになってからは、更に難易度の高い曲も歌えるようになるだったから。
ただ、難易度の高い曲のレッスンを受けても、本当の意味で上達したともいえないし、続けたからといっても正しく体が鍛えられたということでもない、と気づき、その解決策も見出せない。
仲間づくりのためにグループに入る人だっていると思うけど、他人と自分を比べる苦痛、人間が人間を批判したり、上に立とうとすること、そのような人間と接すること、そのような人間に自分がなること、これが楽しいと言えるのだろうか。
私が「オペラから歌曲にシフトしたい」というのは、ひたすら難易度の高さを追い求めることから離れ、師匠以外の他人に影響されることも避けたいこともあった。

さて、オペラデビューさせてくれ、長い間お世話になった団体の今後のことを聞いた翌日は新天地での「椿姫」だった。
マエストロだけでなく、共演者の目が怖い。
きっと「なんでこんなヤツがヴィオレッタなんだ」なんて思っているんだろうな。
大きなチャンスに舞い上がっていたけど、やっぱりプリマに指名されてわかることもある。

楽しくても、辛くてもあと1か月。



これまでの所が派閥のある若いプロ中心の団体になりつつあるから、チャンスを求めようと、新天地を求めたのだが、今は状況が逆転。