名古屋のレコード屋さんでビートルズ６５の茶帯アルバムのオークションが開催されて、１２０万円で落札された。渋いニュースである。まだレコード屋があり、ちゃんと商売になっていることがまず驚き。そもそもLPレコードを買う人がいて、かつレコードプレーヤーがあるということにも驚き。
レコード、プレーヤーもアマゾンなどのオンラインで買えるが、レトロ商品となっている。CDと比べてLPのほうが音質がよいのでマニアックな人はまだLPにこだわるのだろう。しかしデジタルで曲をダウンロードして、それをスマホなりで聞くのが現代人。レコード針も消耗するし、スクラッチがつきやすいレコードは手入れも面倒。
筆者がLPレコードを買い始めたころは、一枚２０００円から３０００円はした。子供のなけなしのこずかいからLPを買うのはなかなか大変だった。ビートルズ、ローリングストーンズなどが好きだったのでかなり集めた。ロックでもフォークでもなんでも聞いたので、サイモンとガーファンクルもあればジェフ・ベックもあった。
友達からLPを借りてそれを録音するのも苦労がいた。LPをかけて、スピーカーの前にラジカセを置いてカセットテープに録音するというとても現代とは思えない方法しかなかった。途中で家族の声が入らないように注意しなければならない。
ビートルズ６５は１９６４年１２月にアメリカで発売されて、ヒット曲はI feel fineくらいしか入っていない。ヒットしたアルバムから抜けていた曲を集めてLPだから、ヒット曲があまり入っていないという中途半端なLPである。それでもアメリカで１９６５年に３００万枚売れている。
もう６０年も前の懐かしいお話である。
これは帯が緑だが、茶色の帯もありそれがレアものらしい。１２０万円で落札された。