福井利佐blog

切り絵アーティストの日々

初審査員

2008年09月16日 | 過去のBLOG記事

何年前でしょうか。6~7年くらい前に知り合ってから大変お世話になっている
フォトグラファーの笹口さんからお声がかかり、
ファッション誌「Harper's BAZAAR」(日本版)の撮影に緊急参戦してまいりました。
笹口さんとは、作品撮りなどで(能をテーマに6作品制作)
ご一緒させていただいていましたが、そういえばまだお仕事はご一緒していませんでした。
夏前くらいからご一緒出来そうな雰囲気があり、ついに実現しました。
しかし日にちがなかったので量よりも質に重点を置き、制作させていただきました。
(要するに数を少なくしたという事です。)
だってなんてったって「Harper's BAZAAR」ですもん。

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撮影風景。バックの時計は私の切り絵を投影しているもの。
この日の朝に切り上がった作品をお渡しし、午後のモデルさん撮影までに、
笹口さんは私の切り絵を撮影しておいてくださいました。
ビューティーのページなので、モデルさんのバストアップの後ろにチラリと見える予定。
しかし、外人のモデルさん美しいー。お人形さんみたいです。
私の作品が使えてもらえて本当に嬉しいです。出来上がりが楽しみです。


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笹口さん(右)と。
かっこよくて美しい写真をお撮りになり、広告、雑誌を中心に活躍されています。
笹口さんに指摘はされましたが実感がなく、
夏中インドアだった私の色の白さをこの写真で知りました(笑)。
笹口さんは沖縄焼けです。

私は2カット目が終了した所(全部で6カットあるとか)で
スタジオを後にして新幹線で静岡へ。


翌日は、こちらでも告知させていただいた「静岡新聞広告賞2008」の審査の日でした。

審査される側から、審査する側になったのです。驚き!私が審査員になるのです。
私以外の審査員の方々は毎年審査している方達で、
審査委員長のコピーライターの眞木準さんを始め、
静岡新聞社の常務とか局長とかトップクラスの方たちばかりです。

集合時間ぎりぎりに着いたものの、
タクシーの方が入り口につけてくれた建物は違うらしく、建物の周りをぐるぐる走り
2棟向こうの「防災センター」という入り口から入り、
わけがわからないまま微妙に遅刻の状態で会場入りしてしまいました。
す、すみません(汗)。みなさん、お待ちかねでした。
さらっと顔合わせをして、早速審査開始です。
まずはここ一年間の静岡新聞に掲載された企業の広告からです。
広い会議室にずらっと並べられた105点の広告からどんどん選んでいきます。
順々に数を絞って行くのですが、その都度、
審査委員長の眞木さんが的確な指示を出して下さり、
今回の傾向や感じた事、今求められるべき事を述べて下さり、とても勉強になりました。
その上でみんなで意見を出し合い、決戦は大接戦になりましたが、
みごと「浜松モザイカルチャー博2009」協会の告知広告が最優秀賞に輝きました。
おめでとうございます。

午後は一般公募作品です。昨年の応募作品は15点だったらしいのですが、
今年は68点と一気に増えました。しかも力作揃いで本当に悩みました。
テーマが来春の富士山静岡空港にちなんで「静岡県の空」だったので、
静岡ならではの事柄がふんだんに入っていて思わず興奮しました(笑)。
こちらも大接戦の末、「羽衣の時代から、空の玄関でした。」の
高橋敦さんに決定しました。おめでとうございます。
三保の羽衣伝説を取り入れていてなんだかロマンチックです。
一般公募作品の方はコピーライトが素晴らしいのに
ビジュアルがもう一歩、という作品が多かったように思いました。
本当に2つのバランスなんですねー。とても勉強になりました。

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審査員の方々と。
左からコピーライターの眞木準さん、私、静岡県広告業協会理事長の川原田喬さん、
静岡新聞社常務取締役の杉田至弘さん、あとここにはいらっしゃらないのですが
静岡新聞社営業局長の村田潔春さんの5人で審査しました。

新参者の私ですが、みなさん優しく接してくださり、無事に審査ができました。
そして私自身もとても勉強になりました。ありがとうございました。来月は授賞式です。
受賞された方にお会い出来るのが楽しみです。


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審査の後は、お盆に帰れなかったのでお墓参りへ。
近所のお花屋さんでお花を見繕ってもらい、お線香をあげてきました。
ずっと行きたかったので、すっきりしました。


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このまま東京に帰って作業をするよりも、
作業して明日の朝に帰った方が楽だなーと思い、切り絵道具を持参。


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作業をしていると、背後に視線を感じます。
入り口からこちらを見つめているのは、ミラちゃんです。
御歳13歳になりますが、まだまだ元気。
目が合うと激しく鳴いて「ボールを投げて欲しい」をアピール。
ボールと言うかコルクのおもちゃでとても小さいものです。お口のサイズに合うようです。

実はこれ、グラムにいただいた物なのですが、
彼女は体が大きく噛む力と破壊力が尋常ではないため、
あげた瞬間から噛み砕きだしたので却下し、ミラちゃんのものとなったのです。
いまでは一番お気に入りのようです。


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母が整理していて見つけたらしく、渡されました。
私の高校のバスケ部は歴史が古く、OBやOGの団結力が強く、
ずっと同じ先生だったので先生の教え子を綴った物が私の卒業2年後に出されました。
ごくごく内輪だけの物です。私の年には、女子部は別の監督になっていたため、
誰が書いたのか何だかあっさりしたコメントで綴られていました。
県でベスト4にまでなったことがあるのに、何となく残念な書き方がしてあったため、
私の記憶から抹消されていたようです(笑)。

しかしここで注目すべきは、誤字脱字の部分です。
私の名前「利佐」が「利伍」になっており、後ろの住所欄では名前はあっているものの、
住所の地名が「中田」が「石田」になっていて、
誰も私に郵便物が出せない状態になっていました(笑)。
私だけで2つもあるのですから、全体ではどんなでしょうね。
このテキトーな感じがつっこみどころ満載で、かなり集中して読んでしまいました。
懐かしかった。私は卒業後は、美大という真逆の世界にまっしぐらだったため、
卒業以来思い返す事がなく、はじめて読んだかのような気分でした。


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そして、さらに次の日、早速、昨日の静岡新聞広告賞の審査の様子が
静岡新聞の朝刊に掲載されました。
実家で確認し、駅のキオスクで買って東京へ帰りました。

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