2月29日

 大野露井『塔のない街』を読んだ。
 
 隅々まで堪能して、大変満足だ。皮肉でどこか揶揄い気味な語り口も、洒脱な文章もとても心地よかった。
 作者には異端好みな翻訳家のイメージジを持っていたが、以前某所で “今澁澤龍彦” などと称されていたことを思い出し、なるほど…とあらためて頷いたり。
 お気に入りは「窓通信」や「舌学者、舌望に悶舌す」、「秋の夜長の夢(ド・ポワソン著)」。

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