9月4日(読んだ本、『太陽の巫女』 再読)

 @rinakko
 神父、神父と逅へり樹蔭に血紅の蟻遊ぶ蟻地獄へだてて──塚本邦雄
 我に逢う我を陽炎消しにけり──永田耕衣
 #詩歌蠱術函








 @rinakko
 【太陽の巫女/笙野 頼子】
 
 再読。この作品から日本神話が題材として前面に出てきたのか‥と。竜神系一族巽家と蛇神系一族滝波家における、神話という解けない呪い。一代に一組ずつの婚姻、続いてきた混血、血族の容貌、各家の盛衰、「竜と蛇の差別」「貴種の物語」…。
 そんな中、「一代混血の竜女(選ばれた女)」を母に持つ滝波八雲は、「夢に嫁す」という単身婚を選ぶ。その夫は滝波の神(=被征服神)であり、「今まさに死のうとする冬至の太陽」だという。冒頭から、婚姻儀式中の会食場面が延々と続き、そのみっちりとした重い流れに引きこまれる
 

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