2月13日(木)のつぶやき(読んだ本、『ザンジバル・ゴースト・ストーリーズ』)

@rinakko 10:45
【ザンジバル・ゴースト・ストーリーズ/飯沢耕太郎】を読んだ本に追加

 ザンジバルでの大停電はどんなだったことか…と、底知れぬ夜の漆黒に思いを馳せる。闇の力や死者を畏れる心が生み出した怪異たちに、無性に心魅かれた。
 ザンジバル滞在中に出会ったアンソロジー(著者も出てくる)を、編纂翻訳して紹介します…という体裁のこの本、頁を繰れば次から次へと、ほとんど骨子のみで語られていく極々短い幽霊譚が続く。そこにあるのは原初からの恐怖だけれど、話の方は昔話の類いではない。それらは話者自身やその知り合いが、実際に体験したこととして語られる。ゴーストの存在も呪術も、彼らにとっては現実なのだ。
 …ということが、興味深くもありつつ、読んでいて落ち着かない気持ちにさせられる理由でもあった。社会に浸透するゴースト信仰…だなんて、こちら側から見たらまさに不思議の国だ。そういう世界の捉え方は、もう想像してみるしかない。

@rinakko 16:11
『ザンジバル・ゴースト・ストーリーズ』の目次。「女が犬のようなゴーストになる」「煮えたぎった油で手を洗う」「淫乱な怪物、ポポ・ウバウ」「人肉の肉屋」「這う植物の恐怖」「猿を抱いた少女の絵」「卵を呑む呪医」などなど。そ、そら怖いわ…というのが多いな。素朴だけれど、だからこそ。
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