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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「かまとと(蒲魚)」の語源

2012-07-03 | 雑学

50年ほど前になりますが、社会人としての最初の職場の先輩A氏から、“君はかまととだね”と云われてことがありました。
当時、この言葉の意味が分からなかったので尋ねたところ、「知っているくせに知らないふりをすること」と教えてくれました。
反対に、知らないのに知ったふりをすることを「ととかま」と云うことも教わりました。

その時は語源まで教えてもらっていなかったので、今日はその語源を調べることにしました。

「かまとと」とは、江戸時代末期の上方の遊郭で、遊女が客に「鉾はトトからできているの?」と聞き、世間知らずを装ったことから生まれた言葉で、ここから、「知っているくせに知らないふりをすること」と云う意味で使われるようになったそうです。
なお、「とと」とは幼児語で魚の事だそうです。

この言葉は、幕末に花柳界から普及したことから、女性を対象に使われ、後に「うぶを装うこと」や「うぶな人(かまとと女)」という意味で使われるようになりました。
「かまとと」は、一旦は死語となったようですが、宝塚歌劇女優の楽屋言葉(ヅカ言葉)として使われていたことから、現代に受け継がれているようです。

諺に『聞くは一時(いっとい)の恥、聞かぬは一生(末代)の恥』がありますが、「ととかま」ぶらずに、知らないことは聞くように心がけましょう。
とは言うものの、この歳になると、世間の常識的なことは中々聞きにくいですね。