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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「食指が動く」の由来

2012-07-18 | 雑学

「食指が動く」と云う故事をご存知でしょうか?
これは鄭(てい)国の子栄(字は子公)が人差し指が動いたのをみて御馳走にありつける前兆であると云ったと言う『春秋左伝』の故事から出ており、転じて、『ある事をしようと云う気持ちや、ある物が欲しいという気持ちが起きること』という意味ですが、今日はこの故事の謂れを調べました。

その故事とは、中国・楚の国の荘王(そうおう)が鼈(スッポン)を送ってきたとき、中国・鄭(てい)の君主の霊公(れいこう)はそれを料理して家臣に振舞おうとしました。
鄭(てい)国の公子(貴族の子)の子家と子栄(字は子公)も宴に招かれ、その道中に、子公の食指、即ち人指し指が動くのを子家に見せて、「いつも私の指がこうなるときは、きっと珍味が味わえるのですよ。」と言い、鼈(スッポン)を見て両者は顔を見合わせて笑いました。

霊公がそれを見咎めて訊ね、子栄(字は子公)が委細を答えると、霊公は機嫌をそこね、宴の席で子宋にのみ鼈(スッポン)料理を出さなかったそうです。
子宋はこれを屈辱に思い、鼈(スッポン)の鍋に指を突っ込んで舐めると退室しました。

子宋の無礼に怒った霊公はこれを討とうとしたが子家に諌められました。
しかし、後に、このことで恨み骨髄に徹した子宋は子家を誘って挙兵し、霊公を討ったと云うことです。

(参考)
なお、『春秋左伝』とは、孔子の編纂と伝えられる歴史書『春秋』の代表的な注釈書の1つで、紀元前700年頃から約250年間の歴史が書かれている書物です。