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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「気の毒」の語源

2012-07-17 | 雑学

先日来の九州北部豪雨で亡くなった方は28名、行方不明者4名に上り、国では激甚災害指定を検討しているようです。
被害に遭われた被災者やご遺族の皆様は誠に「お気の毒」であり、ご心痛お察し申し上げ、謹んでお見舞い申し上げます。

さて、自然災害に限らず、人さまの苦痛や難儀について心配や同情を寄せる時に使う言葉に「お気の毒」がありますが、今日はこの言葉の語源を調べました。

気の毒は元々“自分の心に毒となること”、即ち「自分の心が苦痛や困惑を感じること」を意味し、“腹立たしい、困った、決まり悪く恥ずかしい”といった感情を表す言葉でした。
例えば、「財布を忘れて気の毒だった」と言えば、“自分が決まり悪い思いをした”という意味であり、室町末期頃は、そうした使い方が一般的だったようです。
それがやがて、まるで自分の事のように心を痛めてしまう他人の苦痛や不幸を指しても「気の毒」というようになり、更に江戸後期になると、自分の気持ちは関係なく、相手は今きっと「気の毒」なのだろうと察して相手を思いやる使い方、所謂「同情」という意味に変化していったそうです。

この「気の毒」という言葉は、「心の保養になること」「おもしろいこと」を指す「気の薬」の反対語として生まれた言葉ですが、「薬」の反対が「毒」とはよく考えたものです。