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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

浜木綿の花

2012-07-13 | 

久しぶりに熊取町長池公園の散歩コースを歩いてきました。
コース沿いには、鮮やかなグリーンの葉と真っすぐ伸びた太い茎の先端に、彼岸花を思わせる白い花「ハマユウ(浜木綿)」が咲いてたのでご紹介します。

「ハマユウ(浜木綿)」はヒガンバナ科ハマオモト属の常緑多年草です。
原産地は日本で、万葉歌人たちに詠まれている馴染み深い花です。



名前の由来は、浜辺に生え、白色の花を「木綿(ゆふ)」に見立てたことからといわれています。
また、別名をハマオモト(浜万年青)と言いますが、この名称も、肉厚で長い葉が「オモト(万年青)」に似ていることからそのように呼ばれているそうです

・ハマユウ(浜木綿)」は白いヒガンバナのような美しい花です


花は白色で、芳香のある花を多数つけ、夕方から咲きだして真夜中に満開となるそうです。
葉の緑と白い花は清涼感があって、この時期の蒸し暑さをちょっぴり和らげてくれる、そんな感じがする花です。



約1300年前に柿本人麻呂が「 浜木綿」を詠った歌があります。
これは人麻呂が大宝元年(701年)、文武天皇に従って紀伊国を旅したさい、妻を恋うる心を浜木綿に託して詠んだ歌です。

  「み熊野の 浦の浜木綿(はまゆふ)  百重(ももへ)なす 心は思(も)へど 直(ただ)に逢はぬかも」  柿本人麻呂    

意訳:熊野の浦の浜木綿の葉が幾重にも重なっているように、幾重にも幾重にも百重にもあなたの事を思っていますが、直接に逢う機会が
    なくて残念。早く逢いたいものだ。

和歌山県新宮市の三輪崎の海岸近くの孔島(くしま)と云う小さな島は浜木綿(はまゆう)の群生地として知られており、そこには柿本人麻呂のこの万葉集の歌碑が建っているそうです。