桔梗の花
今月7日の「立秋」を前に秋の七草の花が咲き揃ってきました。
今日はその七草の一つ、「桔梗」が私の畑に咲いていますのでご紹介します。
桔梗はキキョウ科の多年性草本植物で、原産地は日本、朝鮮半島、中国といわれています。
日本では古くは「あさがお」と呼ばれており、万葉集には桔梗のことを「あさがお」と詠んでいる歌があります。
キキョウの根はサポニンを多く含むことから生薬として消炎排膿薬、鎮咳去痰薬などに使われ、去痰、鎮咳、鎮痛、鎮静、解熱作用に効果があるとされています。
・畑に咲いている桔梗の花です。
桔梗は昔から武士に好まれたようで、江戸城には「ききょうの間」や「桔梗門」があり、家紋として取り入れた武士の一族もあります。
美濃の土岐氏一族では「桔梗」を紋所としており、本能寺の変の明智光秀も土岐氏一族であるため「桔梗紋」を使用していたそうです。
・開花直前の蕾です。
蕾の状態では花びら同士が風船のようにつながっており、そのために英語では「Balloon flower(風船の花)」と呼ばれているようです。
・桔梗(あさがお)を詠んだ歌を一首ご紹介します。
「朝顔は 朝露負ひて 咲くといへど 夕影にこそ 咲きまさりけれ」 作者不明(万葉集)
(朝顔は朝露をうけて咲くというけれど、夕方の光の中ではそれよりもっと美しく咲くのだな)
・山上憶良が秋の野の花を詠んだ歌の一首に秋の七草があります。
「萩(はぎ)の花 尾花(おばな)葛花(くずばな) 撫子(なでしこ)の花
女郎花(おみなえし) また藤袴(ふじばかま) 朝顔(あさがお)の花」 山上憶良(万葉集)
(参考)
・「秋の七草」
秋の七草とは、女郎花(おみなえし)、尾花(おばな:すすきのこと)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、葛(くず)、萩(はぎ)を言います。
・覚え方
「おすきなふくは」と覚えれば覚えやすいと思います。
女郎花(おみなえし)、尾花(おばな:すすきのこと)、桔梗(ききょう)、撫子(なでしこ)、藤袴(ふじばかま)、葛(くず)、萩(はぎ)