ら族の歳時記

「道が分かれていても人は幸せになる道を選ぶ能力がある。」
能力を信じ、心の安らぎの場を求めて、一歩一歩。

プールでの出来事。

2015-03-22 23:31:16 | Weblog
プールは今年度最終日。

びっくりしたことがあった。

自閉症の男の人がいる。
いつもはお父さんといっしょにプールにはいっている。

常に奇声(彼らにとっては喜声かも?)をあげて、
プールの中をジャンプしながら歩いている。

ときどきプールから上がって
プールサイドをジャンプしながら走っている。。。


今日は、お母さんがいっしょだった。

すると奇声もすくなく、
なんと、クロールと背泳ぎをしてくれた。
泳げることにびっくり(゜д゜lll)

いつどうやって習得をしたものかはわからない。

お母さんのリード力におどろいた。

お父さんは舐められているのかも。。。。


自閉症の教育は奥が深い。。。。。




そして、今日はコーチの卒業の日。

御年84歳。

一時は「泳げない人も泳げるようにする」と
テレビに出たこともあるそうだ。

私が入会した10年ほど前は
「スパルタ教育の血が騒ぐ」と
めちゃめちゃ練習をさせた。

「はい。次!」という感じで休むまもなく。。

近年は大きい声もでなくなり、
指導することはめっきりなくなり、
プールで歩いてしゃべっているだけになった。


教室の途中で、コーチがやめることを知った人が
握手を求めていた。

その都度、涙ぐんでいた感じ。


教室が終わったあと、ほかのコーチに促されて
シャワーの前に立つ。

一人一人、「ありがとうございました。
先生、元気でね」と声をかけて握手をした。

コーチは、「ありがとうね」というのが精一杯。
もう生徒の名前も出てこないようだった。
涙ぐんでいた。



生涯現役は、このコーチならあり得ると思っていた。
けれど、この数年の衰えは激しく
生涯現役の道はなくなった。

生徒の安全に目を配れなくなったら
コーチとしてその場にいる資格もなくなる。

だれが卒業を決めたのかわからない。

コーチを辞めたら、きっとボケてしまう。
いや寝込んでしまうだろうというみんなの予想。



コーチをみていて、
老いについて、引き際について
いろいろ考えた。


自分の引き際は綺麗に余力を残して去ろうと思っている。
老いとは限らず、病気による体力の限界も。
とりあえず、そう思っている私。
コメント
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