計算気象予報士の「知のテーパ」

旧名の「こんなの解けるかーっ!?」から改名しました。

ニューロ・モデルの基礎実験

2007年01月23日 | 計算・局地気象分野
 早いものでニューロ理論を用いた気象予測の実験も始めています。気象庁の量的予報ガイダンスに近いレベルには達しますが、それ以上の劇的な精度向上は難しいようです。なるほどガイダンスの予測限界の理由がなんとなく掴めて来たような気がします。この程度の系統誤差はど~しても生じてしまうんです!どのような手法でもそれぞれに限界を持っています

 但し、気象庁の数値予報プロダクトを基にニューロ予測を行う場合でも、気象庁が量的予報ガイダンスとして提供していない形式での予測情報、つまり独自に必要とするカスタマイズド・ガイダンスの生成という分野でもニューロ・モデルの技術は使えそうですね。当面は自分が予報する際に判断指標として用いることにはなるでしょう。つまり、どのようなカスタム資料を用意するかが重要になってくるでしょうね。

 個人的には「♪こんなこといいな できたらいいな あんなゆめ こんなゆめ いっぱいあるけど・・・」なのでニューロ技術は重宝しそうです。カスタマイズド・ガイダンスの作成及び実用化に向けた予備実験につなげていきたいです。まあ、最も理想的なのは、独自に観測網を整備してその観測地点に関する局地気象予測というものでしょうけど・・・。観測網については、私一人の力ではどうすることもできませんので(爆)。

 そういえば、かつてはバイオメカニクスの専門出身でもあるので、ニューロンの話は懐かしくなります。大脳生理学の勉強でもしてみたいです。・・・学生時代はニューラルネットワークなんて空をつかむようなシロモノだったんですけどね。学生時代は関連の講義がまったく理解できなかったのですが、インターネットで調べて勉強したら独学でも理解できました。ホントに便利な時代になりました。

 さて、私は再び流体計算に戻ります。今度は計算力学的手法による気象予測の案件が山積しています。
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