Pilot-Kの「前見て加速!」

自動車運転に関するアドバイス・感想等を書いていきます。※偶数日更新(原則)

被災地に行ってきました

2011-06-22 22:52:49 | Weblog

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先日、仙台に住んでいる友人の招きで、
日本三古湯の一つ、秋保温泉に、男3人の一泊旅行をしてきました。
“被災見舞い”を口実にゆっくり湯に浸かるのも悪くないし、
3人とも(小生を含め)「先生」と呼ばれる職業に就いているので、
被災地の様子を見るのも意義があるとも思ったためです。

しかし、ボランティアでもなく「ただ被災地を見てきた」というだけなので、
このブログで報告するのをためらっていたところ、
今日、「物見遊山でいい、被災地見て」というニュースを読み、
それに勇気づけられて、一転、レポートしてみることにしました。
長くなりますが、皆さんの心に届くものが少しでも有ったら幸いです。

1.石巻
仙台に到着した日の午後、まず、石巻へ。
市街地は、建物は半分くらい残っていたものの、まだ停電していて、
交差点では愛知県警の警察官が交通整理をしていた。
「地元の警察は通常業務、応援部隊が被災対応」という構図のようだ。
デパートを改装して庁舎にしたのが功を奏したのか、石巻市役所は無事だった。
また、意外にも(もしかしたら意外ではないのかも?)、
古い木造の家が津波に負けずに残っていたのが、印象的だった。
標高60mほどの日和山に登って、町を見下ろしてみると、
“津波に流された地域”と“無事だった地域”とが
線で引いたようにハッキリ区分されているのが見て取れる。

その後、“津波に流された地域”に車で入ってみたが、
3ヵ月経過した今でも「何も無い」という状態で、
何をどうしたら良いのやら、まさに途方に暮れるだけの景色。
通っているのは復興関係の車ばかりで、
他県ナンバーの車が走っていたら(小生たちは「仙台ナンバー」)
「何しに来たんだ」とでも言われそうな雰囲気だが、
家々が土台から流されているので、空き巣狙いも出来ないくらいだ。

そして、行ってみて実感したのが、大量の土ぼこり。
瓦礫から出たほこりだと思っていたが、実は違っていて、
津波が運んできた海底の泥が乾いて舞うのだそうだ。
ここでは岐阜県警の警察官が防塵マスクをして交通整理をしていた。
ご苦労さんです。

それから、聞いてはいたが、やっぱりニオイがすごい。
テレビ等では「魚が腐ったような」と表現されているが、
“他のもの”(さすがに書くのが憚られる)の腐臭も混ざっているように感じた。

2.秋保(あきう)温泉
泊まったのは秋保温泉の中で一二を争う人気旅館だそうだが、
ロビーも浴場もガラガラだった。
隣の宿の駐車場には、
警視庁や埼玉県警や神奈川県警などのパトカーが止まっていた。
仙台市内まで車で30分ほどなので、手ごろな宿泊所なのだろう。
もっとも、今は仙台市内のビジネスホテルは、
復興関係者やボランティアや民間企業の人たちで、どこも満室なのだそうだ。
そう言えば、仙台駅から乗ったタクシーの運転手さんが、
「今は特需で忙しい」と言っていたっけ。

3.松島
翌日は松島へ。
瑞巌寺は、震災とは関係なく本殿の修復工事中だったが、
“寄付”だと思って拝観料700円を払って入った。
本殿の代わりに庫裡(くり)を公開していたのだが、
これがまた予想に反して見応えが有って、
観光船の出発時刻ギリギリまで粘ってしまった。

松島一周の観光船は1400円。
出発間際に飛び乗ったのもあって、1階は満席。
「600円で2階グリーン席へ案内できます」と聞き、
これも“寄付”だと思って追加料金を払って2階へ行くと、
窓際の席はいっぱいで、船の真ん中部分の席しか空いていなかった。
「景色は船室内のモニターに写る」と言われても、
はるばる松島まで行ってテレビを見ているのでは意味が無いので、
デッキに出て、立っていることにした。
船が出発すると、カモメの群れに囲まれた。慣れたもので、乗客に餌をねだるのだ。
「カモメのエサ100円」というのを買ってみようかとも思ったが、
松島まで来てカモメと遊ぶことも無かろうと、観光に専念することにした。
ある島には、小さな漁船が底を上に向けて打ち上げられているのを見た。
明らかに津波の爪あとだが、片付けようがないのだろう。

観光船から降りて駐車場まで歩く間にヨットハーバーが有った。
高校生と思われる男女30人ほどがグループに分かれてヨットを整備していた。
震災後を意識させない日常の部活の様子だ。
木造の艇庫は大きな損傷も無かった(やっぱり木造は強いのか?)が、
高さ80cmくらいのところに「ここまで波が来た」と分かる線が描かれているのが妙だった。

松島の印象としては、
復興の旗頭として名乗りを上げているだけあって、やっぱり元気だった。
“から元気”なのかも知れないが、熱意が伝わって来る。
町のあちこちに、「前進、松島。」というスローガンが貼ってあった。
個人的には「負けないで」とか「がんばろう」とかよりも好きな言葉だ。
「前見て加速!」にも通じるものもあるし。

4.帰路
帰りは「やまびこ自由席片道きっぷ」を使って、仙台始発の「Maxやまびこ」に乗車。
出発の15分ほど前だったが、2階席(3列+3列)は窓側から埋まっていたので、
1階席(3列+2列)の窓側に座ることにした。
が、出発してから気づいたのだが、
1階席は防音壁のため窓から外の景色が見えないのだ。わざわざ窓側に座ったのに。
今さら席を移動するのも面倒なので、約2時間、日ごろの睡眠不足を取り返すことにした。

以上です。
現地に足を踏み入れて実際に自分の目で見てくると、
被害の実態とか、そこに暮らす人々の思いとかが、肌で感じ取れます。
“物見遊山”と批判する向きもありましょうが、小生は、行って良かったと思っています。
そして、被災地にお金を落としてくるのも、復興支援の一つの形ではないでしょうか。


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