股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

滑走路

2022年03月01日 23時10分33秒 | 映画評論カ行

製作年:2020年
製作国:日本
日本公開:2020年11月20日
監督:大庭功睦
出演:水川あさみ,浅香航大,寄川歌太,木下渓,池田優斗,染谷将太,坂井真紀
映画「滑走路」

激務が続く毎日を送るうちに、仕事への理想を失い、無力感にさいなまれるようになった厚生労働省の若手官僚・鷹野(浅香航大)のもとにNPO団体が訪れ、非正規雇用が原因で自死したとされる人々のリストを渡して対応を求めてくる。リストに目を通した鷹野は、その中で自分と同じ25歳で自ら命を断ってしまった青年に興味を抱く。青年の死の背景を調べるうちに、彼は自分を含めた若い世代が抱えているさまざまな不安や葛藤、苦悩と向き合うことになる。
いじめや非正規雇用といった自身の経験を下敷きにした短歌を世に送り出し、32歳で命を断った歌人・萩原慎一郎の「歌集 滑走路」が原作のドラマ。厚生労働省の若手官僚がある青年の自死の理由を調べる姿を通して、現代の若年層が抱える生きづらさを浮き彫りにする。監督は『キュクロプス』などの大庭功睦。『喜劇 愛妻物語』などの水川あさみ、『劇場版 ドルメンX』などの浅香航大のほか、吉村界人、染谷将太、水橋研二、坂井真紀らが出演する。

32歳で命を断った歌人・萩原慎一郎の「歌集 滑走路」を映画化。テーマは“いじめ”。過去のいじめがトラウマとなり、大人になってからも悩まされていく人たち。厚生労働省の若手官僚の鷹野。切り絵作家の翠。学級委員長をしている中学2年生の少年。過去と現在が交差して、3人それぞれが“いじめ”についての葛藤や苦悩が描かれています。いじめた側の人間はすぐに忘れてしまうことでも、いじめられた側にとっては一生癒えない傷を背負いながら生きていかなければならない。一度傷付いた心はそう簡単には治らない。知らない間に誰かを傷付けてしまっていないだろうか?そんなことを、観ながら考えてしまいました。傷ついたことが無い人なんていないと思う。浅くても深くても、人は過去や後悔を背負いながら生きていかなければいけないのだと。
この映画が言いたいことはよく分かるし、とても深く重いテーマで見応えはありました。しかし、何というか、全体的にまとまっていない印象。上手く3人の話を繋ぎ合わせれば、シンプルで完成度の高い作品になったはず。何故に彼が自殺してしまったのか、理由がハッキリしないままだし。良い題材なのだけど、物足りなさも感じさせる。1つ1つの話が見応えある内容なのに、それを活かしきれていない気がしました。

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
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