股間の解放記

普通の社会人PEKOの、日々思うことをつづっていきます。

はちどり

2021年06月16日 18時12分03秒 | 映画評論ハ行

製作年:2018年
製作国:韓国/アメリカ
日本公開:2020年6月20日
監督:キム・ボラ
出演:パク・ジフ,キム・セビョク,チョン・インギ,イ・スンヨン
映画『はちどり』公式サイト

驚異的な経済成長に沸く1994年の韓国、ソウル。14歳のウニは、両親、姉、兄と集合団地で生活している。小さな店の経営に追われる両親は子供たちと向き合う余裕がなく、兄は父に期待されている重圧から親の目を盗んでウニに暴力を振るっていた。自分に関心のない大人に囲まれ孤独感を募らせるウニは、通っている漢文塾で不思議な雰囲気を持つ女性教師ヨンジと出会う。
1990年代のソウルを舞台に、思春期の少女の心情と家族の関係を描いた人間ドラマ。男性が優位な社会で鬱屈した思いを抱える少女が、ある女性と出会って成長していく。パク・ジフ、『ひと夏のファンタジア』などのキム・セビョクをはじめ、イ・スンヨン、チョン・インギらが出演。本作で初めて長編のメガホンを取ったキム・ボラ監督の少女時代がベースになっている。

1994年の韓国。孤立する少女の葛藤と成長の物語。淡々とした描写の中で、14歳のウニの孤独が丁寧に繊細に描かれていました。家庭の中にも居場所が無い…友達との関係も上手くいかない…恋愛もどうすればいいのか分からない…。自分を必要をしてほしいと思う一方で、誰からも必要とされていないんじゃないかという不安。ウニを見ていると「自分もそんな事を思っていた時期があったなぁ」と懐かしく思えてしまいました。
何もかもが上手くいかないと思っていたウニにとって、女性教師のヨンジは大きな存在だっただろう。“自分の気持ちをストレートに伝えることの大切さ”“相手に伝えられるうちに伝えておくことの大切さ”。遠回りはしたけど、ヨンジと出会ったことで友達や家族との関係に少し変化が出てきたことはウニは少しだけ救われたと思います。辛い出来事がキッカケで人は変わることだってある。
派手さはないが、考えさせれる映画。10代の頃に観ていればもっと色々考えさせられたかもしれない。ウニ役の女の子、すごく演技が上手かった!今後に期待!

この作品の評価・・・・★★★★★★☆☆☆☆(満点は★10)
コメント
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