Long long time ago, when I was college student. たいした大会ではないが優勝したことがある。ハワイと言えどアメリカ、来た当初は実力差があって何度もこりゃあかんわと思ったと同時に当時はボクシング大国だったので、本当に東洋人はここではちっぽけな存在だと言うことを実感した。とにかくあたらん、相手のフットワークについていくことができないから通用せん。そのフットワークがへたな私はいつの間にか間合いに入って来てたたみかけてうたれたのが、そのあまりの速さにこいつは手品師かと思ったぐらいだ。日本ではスパーなどがおわった後にいろいろとアドバイスし合うがしかし向こうではそんなことはなずしない。なぜなら自分が一生懸命おぼえた技術をいとも簡単に人に教えることなどバカげた話、おそらくそれは競争の原理が働いているからだと思う。
でもその競技の盛り上がりが違うのもアメリカである。かっこよく書かせてもらうが、その今までたいしたことがなかった競技者が優勝するのだからまわりの反応もすごかって、勝者ブルーコーナーとコールされた時はわーっと歓声があがり、まわりにいた人たちはその東洋から来た学生に惜しみなく拍手をするのだが、まさにその時私はヒーローであった。リングをおりていった時に右手を思いっきりつきあげたことを今でもおぼえているが、この経験が自分は外国でも対等にやれるという自信を生み出したことは確かである。私がヘタレ大歓迎、特に運動音痴やヘタレと思っている人たちを応援したいのは、もちろんそういう自信は単なるきっかけにすぎないが、しかしそれでもそういう体験が自分自身の生活の変化や生き方をかえることができる貴重なものだと信じているからだ。