脱あしたのジョー

MTオリーブフィットネスボクシングクラブのブログ

今年もまたあの季節になった。

2016-11-15 | Weblog

たまたまハワイのボクシング関連の記事を見ていたらハワイアントーナメントの決勝の記事が記載されていた。うわっすごいなつかしい俺もここでやったんだなんてタイムスリップしたのだが、ハワイアントーナメントの決勝はすごくエキサイトした。日ごろから敵も多いので結構厳しく来ると思っていたがファーストラウンドから激しいうちあい。ボコボコたたかれ判定勝ち。ハワイのルールでは試合が終わるとリング上で審判が一旦お互いの手をあげる。これはよく戦ったというしるしであり、そしてその後結果がコールされる。私は青コーナーだったのだがブルーコーナーと勝者宣言をされた時は本当にうれしかった。そしてその時関係者がメダルをかけてくれるのだが、私にメダルをかけてくれる人が当時30前ぐらいの女性で、私の試合を見て目をウルウルさせて今にも泣きそうな目で「あなたは偉大だ。素晴らしい」とメダルをかけた後にぐっと抱き着いてきたのだが、たぶん東洋から一人やってきた人間がここまでやったということに感動したのだと思う。たぶんどけどけお前らとオラオラものでリングをおりてきたと思うのだが、ボクシングの勝利と言うのは本当にうれしいものだ。きれいごとかも知れないが、私は自分が対戦した人間すべてを尊敬している。なぜならボクシングのリングに上がってなぐりあいをするということはそれなりに覚悟がいること生半可な気持ちではあがることはできないからで、私はそういう気持ちを尊敬している。そしてそれは何も競技者だけではなく、トレーナーたちもそうだ。試合が終わった後よく相手のトレーナーにお前は偉大だとハグされたが、向こうのトレーナーは競技者を尊敬していて、それをおしみなく表現する。私はスポーツマンシップと言うのはお互いを本当に尊敬するところから生まれてくるのではないかと思っている。前にも書いたがある試合で自分のパフォーマンスに納得できずエキサイトして帰ってくるときにコーナーマットを思いっきりけったことがある。たぶんこんなことを日本でやったら間違いなく思いっきり注意されて、こういう選手がいたと悪の殿堂入りさせられて10年ぐらいはわるい見本として語り継がれるであろう。しかし審判はけった私に対してダメだというしぐさを見せるだけで何のおとがめもなし。そしてその試合が終わって控室で彼が私に近づいて来た。そして言う「bowだよbow」「えっ」と言うと「東洋にはお辞儀があるだろ。私は東洋人は礼儀正しいと思っている。そしてそれはもちろん君もそう。だからコーナーマットなんかけっちゃだめだよ」とそういうことを私につげて行ったと思う。私はこの言葉以来絶対にエキサイトしてもコーナーマットはけらない。そればかりかリングでは紳士的に振舞おうと心に誓ったのは確かなことである。

 


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