京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

浴衣の着付け、ここだけはおさえて!!

2009-07-20 19:08:20 | 着付あれこれ
昨日、浴衣をご覧になっていた若いお客様が
「浴衣の着付けは、動画を見てできるものですか?」
とお聞きになりました。

ほんと、最近はパソコンで!動画で!結構上手に着方を紹介してたりして
便利になったものです。


そうか・・・そうやって浴衣を着ていらっしゃる方もいらっしゃるのか・・・
だから・・、左前になってたりするのかも・・・



街で見かける浴衣のお嬢さんたち。
以前から、あ~もうちょっとあそこを気をつければ・・・
と思うことが多くて・・・。


今日は、キレイな着姿とそうでない着姿
意地悪なようですが、比較してお勉強してみたいと思います。





私が街でよく見かける、気になる着方。
ごめんなさい
わざと、オーバーにマネキンに着せてみました。
こんな感じの方、多くないですか?


襟の合わせ方が足りなくて、はだけている・・
おはしょりが長かったり、ぐちゃぐちゃだったり・・
着丈がふくらはぎのしたあたりで短い・・
すそ広がり・・
帯をただ体に巻きつけたような感じ・・


あまり言いたくないのだけれど・・・
もうちょっと、おしゃれに着てほしい、
きちんときれいに着てほしいから
着物に携わる者の老婆心です。


一番気になるのは、胸元、衿の合わせ方。
だらしなく見える原因は
まず、衣紋が抜けていない所から始まっています。
衣紋が抜けていないから、衿を合わせる角度が鋭角になってしまい
動いているうちに、どんどん開いてしまいます。


その次に帯に関して
ウエストの補正がしてないため
おはしょり周りに皺が出てぐしゃぐしゃで
帯が体に食い込んだようになり、かえって腰巾、おしりの大きさを
感じさせてしまいます。

そして
浴衣の寸法があってなくて身丈が長い場合、
そのまま着てしまうと、おはしょりが長くなり垢ぬけない感じになります。
既成品の寸法の合ってない浴衣は、自分の体に合わせなければいけないので
無理が生じ、それなりのテクニックが必要になります。






後ろ姿です。
衣紋が抜けてないのです。
おしりの上のへこみに補正をしてないので
帯が下がっている方が、多いです。
文庫にすると、おはしょり部分が目立ちます。

全体に、子供っぽい印象を受けてしまいますね。



下の2枚の写真を上の2枚と比べてみてください。







同じマネキンに、同じ浴衣を着せたのですが
どこが違うかというと・・

まず、ウエスト部分、おしりの上のへこみの部分に
タオルを2枚入れました。
衿を程よく抜きました。
おはしょりの長さを調節して、余分を帯の下に入れました。


帯周りがすっきりしましたね。
襟の合わせる角度が深くなり、胸をくるんでいるのでキチンと見えます。
衿元をキチンと着た方が、ルーズになっているより涼しげに見えませんか?

後ろ姿も、補正によって帯が上に付き、若々しく感じます。
帯の下のおはしょりもきれいに処理していると、きれいです。

全体に、上品で涼やかではないでしょうか・・
乱れた着方をしていると、
だらしなく暑苦しさを感じる気がするのですが・・・

人から見られた清涼感・・・、
夏の着物や浴衣は特に。
見た目の涼しさ、周りの人がすがすがしくなるような着方
でありたいと思うのです。


自己流でも浴衣は着られますが
まず、きれいな形、バランスのようなものを目で覚えてください。
雑誌でも、テレビでも、街でも
あの人素敵と思ったら、どこが素敵なのか見てください。
デザインや色柄に つい目が行きますが
どうかキレイな着姿を、覚えてそれに近づくように
着ていただけたらいいなと思うのです








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