京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

着物・再生

2022-06-17 14:42:23 | 仕事

少し時間に余裕ができたので

アップしようと温めていた(うそです・・伸ばし伸ばしにしていただけ

帯のお直しのご紹介です。

少し前に、織りの丸帯を仕立て替えた件を書きましたが

今日は、染の丸帯です。

 

丸帯なので、裏も表もぜ~んぶ描かれています。

それも昔のことなので全部手描き。

花びらにはふっくらとした刺繍が、そして金駒刺繍で周りをくくっていて

立派な帯です。

 

でも、毎度のことながら、丸帯あるある

帯の長さが短い、巾は広い

そしてずっしりとした帯芯が入っていて重い、硬い。

結果、締められない・・

でも、素敵なの・・・

 

というわけで、「再生」することに。

洗い張りして、取れかかっていた金駒刺繍は思い切ってとってしまいました。

二重太鼓は必要ないと、一重の太鼓が結べるように

お客さまのご希望で開き名古屋という仕立てにすることにしました。

昔の帯は、小柄だったせいか前の柄とお太鼓の柄の部分の

寸法が短かったりと、結びにくいので、

寸法と柄を考え、汚れも避けて、何か所か見えないところに「剥ぎ」を

いれています。

 

アンティーク感たっぷりの染帯

ここまで古いと雰囲気があっていいですね。

洗い張りしてこざっぱり、色も鮮やかになり

帯芯も締めやすい硬さです。

秋にこっくりとした色のお着物に合わせるとステキだと思います。

 

最近、持続可能とか再生エネルギーとか再生医療とかいう言葉を

耳にすることが多くなってきました。

ダウンコートや洋服も、古いものを回収しそれを利用して

もう一度新しいものを作って販売するといったことをするようになったり。

資源・環境・気候・・など様々な問題

私には難しいことはわかりませんが、そんなニュースを聞くとき

ついつい私の頭に浮かぶのは着物のこと。

 

呉服屋目線の話ですので悪しからずお許しください

ペットボトルやゴミ袋、土にかえることはないけれど

着物・・・絹も木綿や麻も自然の物からできているので

最後の最後は朽ちて土にかえる、そう考えるとなんだか優しい気持ちになります。

また一反に戻せて、仕立直しもできて

場合によっては色を変えたりして

もう一度生き返ります。

こういう生き返らせるお仕事もとても多いです。

 

また、こういうお仕事のこと参考にアップしたいと思います。

お家の着物、いらないとリサイクル業者に出すだけでなく

手を加えて着るのも一つの方法です。

よかったら、ご相談ください。

 

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コメント
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