京呉服わき ごふくや日記

着物って楽しい!
呉服屋の女将の独り言?楽しいことや裏話、思うままに・・・

浴衣・・・複雑・・・

2017-08-07 10:00:25 | ひとりごと
7月末、8月上旬の週末は花火大会など夏のイベントで
浴衣でお出かけされた方も多かったと思います。

当店でも土曜日は恒例の板橋の花火大会とあって
例年通り、浴衣の着付けをさせて頂きました。

毎年、浴衣姿の写真をアップしているのですが
今年は、私の気持ちの中でテンション上がらず・・・・
写真も撮らせていただきませんでした。

私がこんなことではいけないのですが・・・。

もうずいぶん前から、浴衣は私たちの考えてる物とは別物になってしまったと
考えていますが、年々その感覚が大きくなっていきます。

日々のお店で接客するときや、浴衣の着付けをさせて頂きながらさりげなく
本来の浴衣の良さを伝えたい、分かってもらいたいと
説明したり、お話ししたり、努力してきましたが
今年はもうなんだか、あきらめた感・・・。

世の中の多くの皆さんの「ユカタ」はあまりにも
私たちの考えている「浴衣」と遠く離れてしまいました。

これまでは、たとえ買っていただけなくても浴衣とはこういうもの、と
伝えようとして抵抗してきましたが
切り離して考えてしまった方がいい気がしてきました。


仕立て上がっている物と思っていらっしゃる方がほとんどなので、浴衣の反物を見てびっくりされる時代です。

先日は
浴衣の寸法直しをしてもらえますかという若いお客さまからの問い合わせがありました。
深く聞かずとも安いプレタの浴衣と想像できたので
時間もかかりますし、お直し代の方が高くなるかもしれません
お役に立てなくて申し訳ありません
と伝えました。

近くに少し知識のある人がいたら、
こんな時どうしたらいいのか聞くこともできたでしょうし
着られないようなものを買うこともなかったでしょう。
店で買ったとしたら、店員さんのアドバイスがなければいけないですし
たぶんスーパーや量販店などか、ネットで購入されたのではないかと想像します。

着付の時に、浴衣と帯のみお持ちになって、紐は?と聞くと
いるんですか?と言われ、あぜんとしたこともありました。

こんな日々・・
時々浴衣の時期で忙しいでしょう?なんて声をかけてくださる方もありますが
苦笑いです。

こんな思いを抱えて
ブログも元気な記事が書けなくて
また愚痴を聞かせてしまうことになってしまいましたが。

そんな中、私も考え方を変えながら努力はし続けているつもり
着付けをさせて頂くとき
自分で着てみたいとか、着てみたけれど上手にできなかったという
少しでも関心のある方には
ポイントやコツをお話ししながら着付けるようにしています。
どうせ着るなら、きれいにおしゃれに着てほしい


浴衣のみの話ではなく着物全般に同じことが言えます。

今の世の中の流れでは、すべての方にわかってもらおうなんてそもそも無理な事。
ちゃんと着物に向き合ってもらえる方は少なくなりました。

店や私の思いや考えに共感してくださる皆さんに向けて・・・
頑張って発信していこうと思います。

今日は、楽しい話でなくてごめんなさい

店では、今月いっぱいセールしています
暑いですが、ぜひ、おでかけください。


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コメント (2)
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