半透明記録

もやもや日記

歌川国芳展(大阪市立美術館)

2011年05月09日 | 学習






大阪市立美術館の「歌川国芳展」に行ってきました。この展覧会は前期と後期に分かれていて、私が行ったのは前期(4/12~5/8)のほうです。


さて、黄金週間のまっ只中の美術館は予想通り大混雑でありました。やっぱり平日に行くべきだった…! 美術館に入ると、案内のお姉さんが「順路は決まっていません、おならびにならなくても、お好きなものからご覧下さい。肩越しにご覧いただけます!」とおっしゃる。……肩越しかー。うーむ、うーむ。。。

作品はさほど大きなものはなく、その前にはずらずらと人垣ができていました。肩越しにご覧いただけると言われても、実際のところはそれでは作品の色合いが分かるくらいで、細部まで眺めることはできず、何枚かの作品はいったい何の絵なのかすら分かりませんでした…(-_-;)しまったなー、やっぱ本当に平日に来るべきだった…!


この「国芳展」には連休中のK氏とともに行ったのですが、人ごみにすっかり閉口した我々は、ともかくこの日の目的の「国芳の猫関係の作品」をみるべく、館内に展示されたたくさんの作品をほとんど素通りし、奥へ奥へと進みます。

前期の展示品は、「武者絵」「説話」「役者絵」「美人画」「肉筆・板木・版本ほか」「子ども絵」「風景画」「摺物と動物画」「戯画」「風俗・娯楽」というようなラインナップとなっていました。

我々の目的は「動物画」と「戯画」でしたので、先にそっちを見て、あとで順路を逆走して最初の方からちらちらと(結局肩越しに;)作品を見てまわりました。「武者絵」のコーナーには、おそらく今期の目玉である「相馬の古内裏」(有名な大きな骸骨のあれ)と「宮本武蔵の鯨退治」(これまた有名な巨大鯨のあれ)もありました。この2枚は並んで壁にかかっていましたが、恐ろしいほどの人垣ができていましたので、見るのに一苦労しましたよ。もう少し色鮮やかなものを想像していましたが、それほどでもなかった。でもそれは館内の照明がやや暗いせいもあったかもしれないですね。




さて、国芳と言えば猫。下調べをちゃんとせずに見に来ていた私は、「もしも今期の展示に猫関係のものがなかったらどうしよう…」といささか不安だったのですが、ちゃんとありました。よかったー!

「猫の当て字 ふぐ」とか、「たとゑ尽のうち」(ことわざに関する猫の絵があれこれ書いてある)とか、「流行猫の曲手まり」(猫が当時流行していた曲芸師を真似てまりで曲芸しているさま)なんかは、よかったです。猫ー!

猫のほかには、狐がいい感じでした。「狐の嫁入り図」で後ろの松明みたいなのをくわえた狐が可愛かった。それから「金魚づくし いかだのり」の金魚とか、「狸の川がり・狸の夕立」なんかも面白かったです。ユーモアが溢れていて、ニヤニヤしてしまいますね。


ほかには、「みかけハこハゐがとんだいゝだ」もありました。半裸の男たちが寄せ集まって、人の顔を形成しているあの作品です。私はどうもこれをみると、昔『探偵ナイトスクープ』でこの作品を3次元での再現に挑戦していたのを思い出してしまって、二重に面白かったです。ははは、くだらなくって楽しいな!

また、どの作品も細部まで異常に凝っていて、着物の柄や奥の奥にいる人物の表情などなど、ちらっと見るのではとても見尽くすことができないようでした。時間を取って、もっとじっくり眺めるべきでしたね。反省、反省。



ミュージアムショップでは、これを買ってきました(K氏が)。



これは前期ではなく後期の出展になるようですが、「きん魚づくし ぼんぼん」。金魚が蛙の手を引いております。そしてここに登場している全ての金魚は、猛烈に面白い顔をしております。うぐっ、これはたまらない…!





「歌川国芳展」は前期と後期で、展示品を総入れ替えするそうですから、後期もできれば行きたい。今度はきっと平日に行こうっと!








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