半透明記録

もやもや日記

『ONE PIECE』

2008年07月22日 | 読書日記ー漫画
尾田栄一郎(ジャンプコミックス 集英社)

《あらすじ》
麦わらのルフィは海賊王になることを決意し、海へ出る。冒険の途中で新しい仲間を加えながら、「大いなる航路」を目指して航海を続ける。



ようやく50巻まで読破!
うーむ。私は今頃になってやっと、なぜこの漫画がこれほど愛されているのかが分かりましたよ。心が躍るんですね。真っ直ぐなんですよね。とてもすがすがしい。


物語は、悪魔の実・ゴムゴムの実を食べてゴム人間となったルフィという少年を主人公にした冒険譚。ルフィは海賊王になるために、ひとりまたひとりと仲間を加えながら、行く先々の不思議な冒険に乗り出すのでした。
この冒険具合がたまらなく楽しい。すげーワクワクする。

今のところ単行本は50巻まで出ているようですが、たいてい新しい仲間が加わるごとにひとつの冒険、というように物語はいくつかに分かれています。
その中でもおそらく特に人気があるのは、チョッパーのお話ではないでしょうか。チョッパーは、悪魔の実を食べてトナカイ人間になってしまったという元トナカイ。トナカイなんだけど医者。可愛い。あの話は泣くでしょうね。いや、泣きますよ。ええ。

ロビンさんのお話もいいですね。ロビンさんも悪魔の実を食べた能力者。クール・ビューティ。考古学者。とにかく美女。好きです。
謎の美女として登場するロビンさんにはとても悲しい過去があるのですが(というか登場人物はみな悲しい過去を背負っているのですよね)、彼女がルフィ達に心を開いていくあたりがもうダメ。泣きますよ。クールなロビンさんが涙と鼻水を垂れ流して絶叫するんですから。もうダメですよ。

こんな感じで、どのエピソードをとってみても、胸に熱いものが込み上げてきてしまいます。どこをどうみても、あまりに直球。たぶん、これこそがこの漫画の最大の魅力。少年漫画はこうあるべきかと。あと、泣きどころ同様、ふんだんに盛られた笑いどころもいいですね。明るいユーモアで満たされています。実にすがすがしいな。

ついでに、ルフィの仲間たちのなかで私が一番好きなのは、実はウソップ。いやー、我ながら意外。ウソップは名前の通りウソとハッタリだけで急場をしのぎ、特別な能力があるわけでもないまま(しかし射撃の腕は一流)、ルフィ達とともに冒険の旅を続けます。ところが、その冒険の行く手にはいつも馬鹿げた強さの猛者が立ちはだかるので、ウソップは幾度も脱落しそうになるのでした。でも、結局は脱落しない。肉体的な能力ということでは仲間よりも数段劣るウソップですが、彼には精神の強さがあるのです。いや、精神的にもビビリでネガティブな彼ですが、そのネガティブも行き過ぎてむしろポジに反転してしまっているようなところが、いい。
ソゲキングもいいキャラだし。

最近は面白さが失速しているのでは、という意見もあるようですが、私が読んでみた限りでは別にそんなことはないと思いますね。がんばって最後まで連載し切ってもらいたいものです。


そんなこんなで今頃『ONE PIECE』の面白さを体感した私。しかし例によって漫喫で無理な速読を強いられたために、まだ満足できません。読み足りない。……集めるか。でも、50巻……。どうすんの。どうしたらいいの? うおー、でもあと何回かずつ読み直したいんですよ!



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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
我が家に (manimani)
2008-07-22 21:42:57
あります。
50冊。
ntmymさんも大人買いするしかないでしょう。


どこかでこのまっすぐすぎるワンピースのメンタリティについて考察せねばなるまいなと思っているのですが、めんどくさくてやっていません。

一昔前の屈折によるマンガ文化と比較したらおもしろいのでしょうけれど。

ああ、めんどくさ。
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えーっ! (ntmym)
2008-07-22 23:28:59
manimaniさん、こんばんは~!

まじっすか! 50冊お持ちですか! いいなあ~~! うーむ、やっぱ大人買いかなあ。でも一気に買うのは厳しいなあ。お金的にも置き場的にも。でも一気に読みたいんだよなあ。ああ!

にしても、やっぱりコノ漫画って、直球ですよね。ちょっと他に例を思い付かないくらいに、今時珍しくまっすぐな物語です。あっさり撃沈でしたよ;
manimaniさん、どこかでこのまっすぐすぎるワンピースのメンタリティについて考察してくださいませ。私も気になります~(^^)
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