半透明記録

もやもや日記

『ポーの一族』

2005年03月10日 | 読書日記ー漫画
萩尾望都(小学館文庫)

《あらすじ》

血とバラのエッセンス、そして愛する人間を仲間に加えながら、バンパネラ達は永遠の時を生き
る。少女まんが史に残る歴史的名作。
青い霧に閉ざされたバラ咲く村にバンパネラの一族が住んでいる。血とバラのエッセンス、そして
愛する人間をひそかに仲間に加えながら、彼らは永遠の時を生きるのだ。その一族にエドガーとメ
リーベルという兄妹がいた。19世紀のある日、2人はアランという名の少年に出会う…。 時を超え
て語り継がれるバンパネラたちの美しき伝説。少女まんが史上に燦然と輝く歴史的超名作。



ずっと読みたかった『ポーの一族』をとうとう読みました。
『11人いる!』『トーマの心臓』のいずれも身悶えするほど面白かったのですが、
この『ポーの一族』のシリーズもまた大変な傑作でした。
最初の話で完全に参りました。
こういう衝撃というのは、どう表現したらよいのか分かりません。
何か心の深いところを素手で掴まれるような感じです。
少し泣いていたかもしれません。
読むうちに、とても根源的な問題を突き付けられてしまいます。
私はあまり漫画に詳しいとは言えませんが、これほど突っ込んだテーマを掲げる作品は、
ほかに思い付きません。
そして、その描写もとてつもなく美しいのです。
完成度の高さにびっくりです。
よくこれまで読まずに済ませられたものです。
こうなると、ますます他の作品も読んでみたくなるのでした。

ところで、エドガーとアランがポーの一族。
・・・。
ああっ!
と、最終話で気が付きました。
遅過ぎる。
は、話があまりにも面白かったので、思い付く余力がなかったのです・・・。

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