半透明記録

もやもや日記

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こころの海

2015年05月27日 | もやもや日記



この10日間ほど、息子の荒れっぷりが酷く、もう何が何やらでした(まだ終わってないけど…)。情緒が不安定すぎるだろー。なんだよ、なんで突然切れるんだよ。夜中の2時に「あかないっ、あなないっ!」と大音量での寝言とともに起き出して、何かが開かないと怒り出す息子。いったいどんな夢を見ているのやら。そして寝られないのでそのまま朝までビデオ視聴コース。地獄だ。もちろん翌日の昼間だって眠そうに目をこすりながらも決して寝ようとはせず、しかし眠気を抑えられないのが悔しいのか怒りを爆発。そんな毎日です。私ですか? ヘトヘトですよ。風邪を引きそうだと思って週末を安静に過ごそうと目論むも失敗。ただでさえ寒暖差の激しいこの時期が苦手なのに疲労もあいまって、今年もなんか雑菌に感染した模様。やばい、腹痛い。ここで少し休めば症状は悪化しないとは思うけど、あーーーー。


辛くて辛くて、冬の海にでものまれてしまいたくなります。が、冬のあの吹きつける雨風に逆巻く暗い夜の海にのまれようと思ったら、冬まで待たなくてはなりません。でも今は暑い、今日もまた暑い。まだ5月なのにこの暑さ。私は暑いのも寒いのも苦手ですが、たぶんこの世で一番好きなものは冬の海です。日本海の、暗い、暗い灰色の海。どーんと音を立てて打ち付ける大波。立ってられないほどの強風。海は冬です。冬がいい。それが夜ならなおいい。

生まれ育った海のそばを離れてもうすぐ20年。それから私は海のそばに住んだことがありません。現在などは奈良ですよ。海なんてないですよ。けれども、こころの中にはいつも海があります。荒波にのみ込まれてしまえ! という暗くて冷たい情念さえいつのまにかその海は洗い流してしまい、最後にはいつも静かな面持ちでこころのテトラポットにしがみついている自分を発見するのでした。結局私は海にのまれたりしない。だって、夜の嵐を越えて山の向こうから日が昇り、灰色の海に一筋の虹がさしたのを私は見たことがあるのです。ああいう美しいものは私を清めてくれますが、私がそれに溶け込むことはできないのです。それゆえに海は美しい。海はいつでも、どこにあったとしても美しい。海よ、海よ。


うむ。冬にはあんなに荒れる日本海の海だって、春には穏やかになるんだから、息子のこの恐慌状態もいずれはおさまるでしょう。というか月に一度は必ずあるけど、3週間程度でいつもおさまってるよね、ってそれはつまり一月のほとんどですけど。そうか、待てよ、怒り狂う息子の姿を冬の海に見立てれば、私はそれを愛するようになるんじゃないだろうか。なんというひらめき。うん、でもまあ無理だな。どうしても息子と海は繋がらない。だけど私にはこころの海がある。海よ、私の海よ。海が美しくてよかった。どうかいつまでも。