
監督:ジョン・タートルトーブ
製作:ジェリー・ブラッカイマー/ジョン・タートルトーブ
脚本:コーマック・ウィバーリー/マリアンヌ・ウィバーリー/ジム・カウフ
出演者:ニコラス・ケイジ/ダイアン・クルーガー/ハーヴェイ・カイテル
ブエナビスタ/2004年アメリカ
《あらすじ》
ベン・ゲイツの一族は代々ある秘宝を追ってきた。しかしその宝の在り処を突き止めることができずにいた。
ベンの代になって、富豪の冒険家イアン・ハウの出資により、最初の手がかりである海泡石のパイプを発見し、財宝が「アメリカ独立宣言書」と関わっていることが判明するも、「宣言書」を盗むことも辞さないというイアンとベンは対立する。
一人の人間が手にするには、たとえそれが王であっても、大きすぎるという莫大な財宝を追って、抜きつ抜かれつの謎解きが始まる。
さっきツタヤでレンタルしたのをさっそく視聴。
実は、前からレンタルDVDの始めの方に執拗にこの映画の宣伝が入れられていて、その安そうなつくりに少々呆れていたので、K氏が「これ借りようかな」と言った時にはビビリました。マジすか。どうしちゃったのですか。
でも、結局のところ、スミマセン、私が間違っておりました。意外と面白かった! 期待値が低かっただけに、一層。
まず、ニコラス・ケイジの「ほえー」っとした顔にウケるところから始まって(←ちなみにこれはとりあえず私のデフォルト。ニコラス・ケイジ、いい役者さんだけど顔が面白すぎる。『フェイス・オフ』でこのニコラスさんをめちゃくちゃ格好良く撮ることに成功したジョン・ウーはほんとに天才だと思った)、開始10分のところでいきなりお宝らしきものが発見されてしまうのに驚きます。強引すぎるまさかの超展開。え、話がもう終わっちゃうじゃないか、と思っていたら、まあまあ、そこからです。これはヒントの始まりに過ぎなかった。謎が謎を呼び、少しずつ明らかにされる秘密。ロマン! わ~!
全体的に派手なアクションもないし、場所も特に移動せず近場をうろうろするだけだし、金を使わずひたすら地味に作ってある印象ですが、脚本はその分力が入っていたと感じます。2時間ほどの映画ですが、お話はなかなかよくまとまっていました。変に気取ったところもないし、ほとんど人も死なないし、エンタメ冒険ものとしては良い出来ではないでしょうか。
また、途中で登場するFBIの捜査官にハーベイ・カイテルなんかが出てきて、「え、ちょっとこんな映画に何、ハーベイさんとか無駄に出してるの??」とか思っちゃってましたが、主役脇役を含めてこの映画のキャラクター設定もまた、王道ながらもバランスよく魅力的でもありました。いやー、あなどってた! 舐めてて悪かった! 突っ込みどころが満載ではあるけれど、話のオチもまあ良かったし!
それにしても、敵役のイアンが可哀相過ぎ; やり方は強引だけど、彼はそんな悪いやつじゃないだろーに。そもそも、ベンとイアンは「独立宣言書」を盗むかどうかで仲間割したのに、結局ベンは「じゃあ、俺が『保護』のために先に盗む」とか言い出すし……エエ~ッ!? 意味わかんねー! いや、まあ欲深いのもほどほどに、ということなんだろうけど、うーむ、なんだかなあ。
そんな突っ込みどころがあったとしても、基本的にお宝ハンターものは面白いです。なんだかんだで私はそういうのが好きですね。宝を探すっていうだけですでに面白い。で、ヒロインには強欲で頭の切れる美女、これに限ります。今回のヒロイン=アビゲイルもなかなかのやり手で魅力が溢れていました。ああいうサバサバ系で常にうまく立ち回り最後は良いところを総取り、みたいな剛腕美女っていいですね。気が強いところがまた…たまらん。
というわけで、かなりバカにしていたわりに、結構面白かった。一緒に2も借りてくれば良かったね…とか言ってしまうほどでした。いやはや。