曖昧批評

調べないで書く適当な感想など

リバースリングBR-2Aによるニコン一眼レフの超マクロ技

2013-11-09 19:40:00 | カメラ
ニコンの接写用アクセサリーに、BR-2Aリングというのがある。レンズを前後ひっくり返してボディに装着するアダプターである。僕が購入した頃はリバースリングと呼ばれていたが、今ニコンダイレクトを見ると、ただ「リング」になってた。

レンズをひっくり返すと何がいいかというと、レンズによってはものすごい接写ができるのである。50mmでも結構寄れるが、広角レンズにすると、数センチというレベルまで寄れる。広い範囲の映像を小さくして撮像面に集める広角レンズを逆に使うと、小さい範囲の映像を広く写そうとするわけだ。広く拡大された映像のうち、中央のごく一部が撮像面に投影される。

リバースリングBR-2Aは、一方は52mmのフィルター径のオス側、もう一方はニコンFマウントのオス側となっている。レンズを逆に付けると、マウント側の無防備なレンズが前に出てしまうので、それを保護するために、BR-3というリングをそっちに付ける。BR-3は一方が脱着レバー付きのFマウントのメス側になっていて、もう一方は52mmフィルターのメス側。


両リングのマウント側。BR-2A(右)がオスで、BR-3(左)がメス。


両リングのフィルターねじ側。こちらもBR-2Aがオスで、BR-3がメス。

で、おもむろにレンズを取り出し、フィルターを外して、代わりにBR-2Aを装着。マウントの方にBR-3を装着し、その先端に外したフィルターを装着する。と、下の写真のようになる。


見ての通り、使用レンズはAiニッコール35mm F2S。

これをニコンD70に付けると下の写真のようになる。



絞りリングがボディとは離れて遠くに来ちゃったので、絞れば絞っただけファインダーの像は暗くなる。ボディ側の絞り連動レバーで解放状態に抑えてくれないので。絞りリングを回せば絞り値は調整できるが、凄まじい接写でブレやすく、シャッター速度を稼ぐために僕はほとんど解放で撮っている。

リバースリングの接写度がわかりやすいように100円玉を撮ってみた。被写界深度が超浅いため、ピントが合っているところ以外はボケる。

D70は電気接点のないレンズだと露出計が動かないので、Mモードでシャッター速度を変えて撮りながら露出を決めている。



これだけ強烈な接写が、1890円×2で可能になるなんて、なんてコストパフォーマンスがいいのだろう。と、高校生の頃の僕は考えたのだが、今ググると結構みんなやっていた。

ニコン「BR-2A/3リング」~マクロレンズよりも大きく写せるアクセサリー

まあ、ここまでは誰でもやるんだわ。上記のインプレスだけじゃなく、個人でもここまではやってる人がいる。

僕はBR-2AとBR-3がオスとメスの関係にあることを利用して、さらに変なことをしている。まず、フィルター径のオスメスをくっつけて、簡易接写リングとして使う。



D70に付けると、こうなる。



本物の接写リングは露出計が動くように接点があったり、絞り連動レバーがあったりするが、その代わり高価だ。しかし、BR-2A/BR-3だと4000円弱で、ほぼ同じことができる。絞りはやっぱり絞り込み測光状態になってしまうが、内側はちゃんと反射防止加工してあるし、ネジのところも光はもれず、立派に接写リングとして使える。この方法で撮ったのが下の写真。



さっきのよりは寄れないが、マクロレンズよりは寄れる。自宅での小さなブツ撮りには、実はこれが一番ちょうどいいかもしれない。リバースだと近すぎて超ブレるしピントもシビアなので。

ああ、そうそう。リバース方式でも、簡易接写リング戦法でも、かなり寄り過ぎてるので、ピントリングを回すより自分が動いたほうがピントは合わせやすい。

さらに、フィルター径のオスメスをつけられるなら、マウント側もつけられるわけで、僕はそれを緊急用フードとして使えると思っている(あまり使っていない)。フード持ってきてないけど光を切りたいときに付けるといいのではないでしょうか。広角レンズの場合は四隅がケラれる可能性があるけど。



いかがだったでしょうか。それぞれにフィルター径、マウントのオスメスになっていることで、無限の可能性を持ったアクセサリーだと思います。ケンコーとかでもリバースリングはあるみたいですが、BR-3に相当するのがないんだなあ。メス側がないと、ただ逆に付けるだけでつまんない。

今売ってるのはどうか知りませんが、僕のBR-2A/BR-3は「Nikon JAPAN」の刻印があります。D70なんてタイランドなのに…。まあ、リングはニコンの工場で作ってるわけじゃなく、金属加工の国内の下請けに出してるのかもしれませんが。

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