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本当に「浮いている」 音楽ホール

2007年01月31日 | 音楽
浜松アクトシティの音響ディレクターにホールの音響と設計について教えてもらいました。

 一番びっくりしたのは、JRがすぐそばを通るホールはホール自身が、振動を防ぐ為に浮いているのだと言われたことです。建築のことはよくわかりませんが、振動を遮断する工法です。

外側の躯体とホールは2重構造になっているのです。
又ホールと線路の間には、地中深く厚いコンクリート壁を作るのです。

残響については、予め設定された残響時間があるそうですが、楽器や入場者数に応じてコントロールします。
天井に取り付けたマイクロフォンから拾った音を電気的に最適な長さにするのです。
アコースティックな楽器の直接音・反射音に電気的な残響が加わっていたなんて知りませんでした。

又ステージの大きさとそれに伴う両サイドの壁の角度にも意味があるのだそうです。
広すぎるステージは、声や楽器の掛け合いが微妙に遅れて、音楽の流れがよくないのです。

両サイドは平行な壁でなく、角度を持たせて重なる反射音(鳴き龍現象=フラッターエコー)を防ぎます。

 聴衆にとって、ピアノの最適ポジションが2つあるのだそうです。よく見える位置と良く聴こえる位置が違うのです。反響版の立て方にもよるそうですが。

 音響工学的なホールの大きさの決め方に加え、そこには動員規模等の経済性や箱物行政の政治の力が加わるのでは思いましたが、当然そんな話は出ませんでした。

 演奏者が気持ちよく演奏できれば、それを聴く人はもっと気持ちよくなれます。

 このディレクターの担当した、ホール主催のコンサートにトランペットで応募した娘が立ち並ぶマイクロフォンにビビリながら、吹いたことがあるといっていました。金管一本づつにマイクがあったそうです。記念コンサートのためDVDの録音をしたのです。

 このDVDを聴きますが、クリアでいい音がしています。臨時編成のオーケストラですが。指揮は昨年亡くなった「宇宙戦艦ヤマト」などの作曲・編曲の面白い宮川泰・彬良親子でした。
コメント (6)
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