ウナギの季節「土用」。
でも「土用干し」は食べ物ではありません。
この時期の、米つくりの重要な作業工程。
母親の緊急入院、義母の急死と家族葬。(母親は退院できましたが)
慌ただしい状況でも、季節は変わり、農業に必要な作業は待ったなし。
この季節に「土用干し」を実施します。
田んぼの水を落とし、乾かす作業が「土用干し」。
水のない田んぼの稲は、その根を地中深く伸ばし、水を求めます。
結果、根のしっかり張った稲は、穂の出る直前に栄養の摂れる稲に生長。
1週間程度乾かした田んぼに再び注水。
一旦乾いた田んぼの表面は固く、刈り入れ時のコンバインの沈み込みに耐えます。
ただ一時期水を抜いた田んぼは、あちこちに亀裂が生じ、水漏れも必至。
注水時には、目を凝らし、漏れを防ぐ作業も重要。
「水稲」と呼ばれるように、水管理が大切な生産物です。
隣の田んぼの品種は「秋田こまち」、もう穂が出ていて、9月には刈り取り。
我が家の品種「きぬむすめ」は、盆過ぎに出穂、10月に刈ります。
農業の真似事を始めて、10年目。しかし 未だに初心者です。
前年のカレンダーを見なければ、作業内容とスケジュールを思い出しません。
「美味しい」と言ってくれる娘や知人・親戚の「笑顔」が励みです。
先日、事業所訪問で「パン屋」さんに。
「山の中のポツンと一軒のパン屋」を訪ねました。
ご主人が大分県、奥さんが福井県出身。農業をするために移住してきたご夫婦です。
もう30年以上まえから、山の中に住み込みです。
ご主人が「菊作り」、奥さんが「パン作り」。近隣でもその評判は高いものが。
志を持って移住してきた人たちの熱意は、中途半端ではありません。
よくこんな山の中にと思うくらいの場所。ナビがなければ訪問できないロケーション。
奥さんは、本来は「草木染」が希望だったとか。
頂いた「ライ麦パン」は味わい深いものでした。
生まれ故郷にUターンしてきた私たち夫婦とは、心構えが違います。
「背水の気持ち」に感動します。
故郷にいる「安心感」だけでなく、「残せるものは何か?」を考えさせられた週末です。
画像 田んぼの排水管
ホームメイド のら のライ麦パン 奥さんに頂きました
丸太状に切ったイチョウから芽が その生命力に感嘆