喫煙習慣はがんや脳卒中のリスクを高め、煙に含まれる有害物質が原因で肺が炎症を起こし呼吸が
しにくくなるCORD(慢性閉塞性肺疾患)が進行する。自分と家族の健康のためにも禁煙では
なく、完全な「卒煙」を目指しませんか。
年々低下する日本人の喫煙率だが、男性に限るといまだに4分の1以上が喫煙者だ。 「発がん
物質が約70種類含まれるタバコはコーヒーような嗜好品とは異なる。 喫煙習慣は『ニコチ
ン依存症』の原因になるからだ」と、こころとからだの元気プラザ(東京・千代田)の“伊藤診療
部長(呼吸器内科)”は話している。 「今さら禁煙しても手遅れでは」と考える中高年世代もい
るかもしれない。 しかし伊藤診療部長は「年齢を問わず、禁煙が健康を改善し、余命を延ば
すという研究報告もある」と医師の立場として「50~60代までなら、思い立ったらすぐに
でも卒煙すべき」と忠告している。
喫煙によるニコチン依存症か
ら離脱する困難さは「ヘロイ
ンやコカインなどの薬物に匹
敵する」(伊藤診療部長)そうで
一人で卒煙に取り組もうとす
るとかなり強い意志が必要と
なる。そんなとき味方となっ
てくれるのが保険適用の禁煙
外来治療です。ニコチン存症
と診断された患者は「禁煙外
来」を設けた医療機関で12
週間(3カ月)に5回の禁煙治
療を受診する。毎回の受診で
呼気の一酸化炭素濃度の測定
や禁煙補助薬の処方に加え、
医師、看護師、保健師などか
ら一人ひとりに応じたアドバイスをしてもらえる。
処方される飲み薬のバレニクリン(商品名「チャンピックス」)はニコチンが作用する部位(ニコチン受
容体)をブロックし、喫煙によるリラックス効果や安堵感を減らす作用がある。 禁煙外来で
の成功率は伊藤診療部長によると「7~8割程度」と高い。 ただ現在は含有成分の問題で
チャンピックスは出荷停止となっており、改善された製品の出荷再開が待たれる。
貼り薬のニコチンパッチは皮膚からニコチンだけを吸収させ、まずはタバコを吸う行為をやめ
てもら補助薬です。 また、現在はスマートフォンなどを活用して通院していない期間にも
禁煙をサポートする「禁煙治療用アプリ及びCOチェッカー」が保険適用で処方されている。
2006年に東京都荒川区が「禁煙チャレンジ応援プラン」をスタートさせて以来、全国で多
くの自治体が保険適用の禁煙外来治療にかかる費用の一部を助成する制度を実施するように
なった。 同区の場合、治療費・薬代の自己負担分のうち最大1万円の助成金を支給する。
禁煙外来の費用は保険適用(3割負担)で1万数千~2万円程度なので、およそ半額に相当する。
荒川区以外の医療機関に通っても区の助成金を受けることができる制度なので会社員も利用
しやすい。 同区健康推進課に聞くと「制度の利用者の半数は働き盛りの30~40代で、
男性が約3分の2。 利用者からは感謝の声が寄せられている」。
現在、禁煙外来はニコチンパッチのみの処方となるが、荒川区の申請者の成功率は「約6割」
(同区健康推進課)で推移。 また同区では保健師による禁煙相談、区内の小中学校でも健康に
関する出張講座など多角的に区民への禁煙推進策を打ち出している。
最後に電子タバコ・加熱式タバコについてい伊藤診療部長に聞いてみた。 「これら新型タバ
コは登場して日が浅いため、長期的な吸引による人体への影響に関する正確なデータはまだ
得られていない。 しかし、少ないながらも有害物質が含まれているので『やめるべき』と
いうのが呼吸器科の医師の一致した見解」ということだそうです。
タバコは「百害あって一利なし」といわれています。 また自分のみならず家族の皆さんら
にも「受動喫煙」の影響があります。 喫煙者の皆さん卒煙を考えてみませんか。
しにくくなるCORD(慢性閉塞性肺疾患)が進行する。自分と家族の健康のためにも禁煙では
なく、完全な「卒煙」を目指しませんか。
年々低下する日本人の喫煙率だが、男性に限るといまだに4分の1以上が喫煙者だ。 「発がん
物質が約70種類含まれるタバコはコーヒーような嗜好品とは異なる。 喫煙習慣は『ニコチ
ン依存症』の原因になるからだ」と、こころとからだの元気プラザ(東京・千代田)の“伊藤診療
部長(呼吸器内科)”は話している。 「今さら禁煙しても手遅れでは」と考える中高年世代もい
るかもしれない。 しかし伊藤診療部長は「年齢を問わず、禁煙が健康を改善し、余命を延ば
すという研究報告もある」と医師の立場として「50~60代までなら、思い立ったらすぐに
でも卒煙すべき」と忠告している。
喫煙によるニコチン依存症か
ら離脱する困難さは「ヘロイ
ンやコカインなどの薬物に匹
敵する」(伊藤診療部長)そうで
一人で卒煙に取り組もうとす
るとかなり強い意志が必要と
なる。そんなとき味方となっ
てくれるのが保険適用の禁煙
外来治療です。ニコチン存症
と診断された患者は「禁煙外
来」を設けた医療機関で12
週間(3カ月)に5回の禁煙治
療を受診する。毎回の受診で
呼気の一酸化炭素濃度の測定
や禁煙補助薬の処方に加え、
医師、看護師、保健師などか
ら一人ひとりに応じたアドバイスをしてもらえる。
処方される飲み薬のバレニクリン(商品名「チャンピックス」)はニコチンが作用する部位(ニコチン受
容体)をブロックし、喫煙によるリラックス効果や安堵感を減らす作用がある。 禁煙外来で
の成功率は伊藤診療部長によると「7~8割程度」と高い。 ただ現在は含有成分の問題で
チャンピックスは出荷停止となっており、改善された製品の出荷再開が待たれる。
貼り薬のニコチンパッチは皮膚からニコチンだけを吸収させ、まずはタバコを吸う行為をやめ
てもら補助薬です。 また、現在はスマートフォンなどを活用して通院していない期間にも
禁煙をサポートする「禁煙治療用アプリ及びCOチェッカー」が保険適用で処方されている。
2006年に東京都荒川区が「禁煙チャレンジ応援プラン」をスタートさせて以来、全国で多
くの自治体が保険適用の禁煙外来治療にかかる費用の一部を助成する制度を実施するように
なった。 同区の場合、治療費・薬代の自己負担分のうち最大1万円の助成金を支給する。
禁煙外来の費用は保険適用(3割負担)で1万数千~2万円程度なので、およそ半額に相当する。
荒川区以外の医療機関に通っても区の助成金を受けることができる制度なので会社員も利用
しやすい。 同区健康推進課に聞くと「制度の利用者の半数は働き盛りの30~40代で、
男性が約3分の2。 利用者からは感謝の声が寄せられている」。
現在、禁煙外来はニコチンパッチのみの処方となるが、荒川区の申請者の成功率は「約6割」
(同区健康推進課)で推移。 また同区では保健師による禁煙相談、区内の小中学校でも健康に
関する出張講座など多角的に区民への禁煙推進策を打ち出している。
最後に電子タバコ・加熱式タバコについてい伊藤診療部長に聞いてみた。 「これら新型タバ
コは登場して日が浅いため、長期的な吸引による人体への影響に関する正確なデータはまだ
得られていない。 しかし、少ないながらも有害物質が含まれているので『やめるべき』と
いうのが呼吸器科の医師の一致した見解」ということだそうです。
タバコは「百害あって一利なし」といわれています。 また自分のみならず家族の皆さんら
にも「受動喫煙」の影響があります。 喫煙者の皆さん卒煙を考えてみませんか。