日本人の多くの人が食事の際に使う「箸」。 使いにくいものだと食事が楽しめなくなってしまう。
実は、箸の使いやすさは手の大きさと深く関わっているんだそうだ。 自分の手の大きさに見合っ
た長さの箸を使うことが大切という。
「一咫半(ひとあたはん)が目安とされています」‥‥。 箸の製造・販売を手掛けるマツ勘(福井
県小浜市)社長の“松本さん”は、使いやすい箸の長さについてこう話している。
一咫半?ほとんどの人はは初めて聞く言葉ではないでしょうか。(私は京都の箸専門店・市原兵衛兵
商店でチラッと聞いたことがある?)
咫は日本で古代から使われた長さを測る単位の一つだ。 親指と人さし指を無理なく直角に開き、
指先を直線で結んだ距離が一咫。 「一咫を1.5倍にした長さが、箸の理想の長さである人咫
半」(松本社長)という。
これをセンチに当てはめると、平均的な女性向けが21.5㌢前後、男女兼用が22.5㌢前後、男性
向けが23㌢前後となる。 「一般に販売されている大人向けの箸のほとんどはこのサイズ」。
同じく箸を製造・販売する兵左衛門(同)の“時田さん”は言う。
箸の長さとしていつから一咫半が使われ出したかは、はっきりしない。 「業界で昔から言わ
てていた」(松本さん)といい、「民俗学研究者の“本田氏”が1970年代に提唱し、業界が
取り入れた」(時田さん)との説もある。
箸の長さと使いやすさの相関を示すデータはないが、一咫半は「使ってみれば納得できる」
(松本さん)。 蛇足ですが私も自宅で23㌢の箸を使っているが、手の大きさから確かめて
みると、ぴったり一咫半だ。 これまで何も考えていなかったが‥納得しました。
箸専門店などでは一咫半を基本サイズとして商品を薦めており、客に使いやすい長さがわか
るようにと、店頭に一咫半のイラストなどを表示している店もある。 ただ、「好みの箸
の長さには個人差があるので、あくまでも目安」(時田さん)。
ちなみに、割り箸の長さを表すのには一咫半は使われない。 一寸(約3㌢)単位で表すの
が通例なんだそうです。 テイクアウト商品や弁当などに付ける短めの6,7寸サイズ、
飲食店など一般によく利用される8寸サイズ、高級感がある長めの9寸サイズなどがある。
なぜ家庭で使う箸の長さを手の大きさをもとに決めるようになったのか。 「箸と西洋の食
器では果たす役割の違いがある」(日本箸文化協会代表の“小倉さん”)からだ。
西洋の食器は「スープ用スプーンとティー用スプーン、肉料理用のナイフ・フォークのよ
うに料理に合わせて大きさが決まる」(向井・橋本著「箸」)。 箸は、はさむ、切る、口へ
運ぶといった食べるのに必要な多様な操作が一組の箸だけでできる。 手で食べる場合の
指の動きをしており、「箸は手の一部といってよい」(同書)。 このためナイフやフォー
クとは異なり、箸の長さは「使う人の手の大きさに合わせて決まる」(同)ようになった
とされる。
家族が食器を共用せず、それぞれ自分の食器を使う日本で「夫婦箸(めおとばし)の男性用の
箸が女性用より長かったのは、一般的に男性の手の大きさが女性のそれよりも大きかった
から」(同)だ。 体格の向上に伴い、日本人が使う箸は昔に比べて長くなる傾向にある。
江戸時代には「今と比べて短い箸を使っていた」(小倉さん)といい、女性用でみると「昭
和時代まで19.5㌢が主流だったのが、現在は21~21.5㌢のものが多い」(松本さん)。
箸専門店、銀座夏野の扱い商品では、男性用が23~23.5㌢、女性用は21~21.5㌢が主力だ。
だが体格向上に合わせ「オリジナル商品は男性用24㌢、女性用22㌢を基本にしている」
と同社専務はいう。
海外での日本食の広がりやインバウンドなど箸に関心を持つ外国人も増えている。 この
ため、「手の大きい人向けに男性用で25~26㌢と長めのサイズを扱う専門店もある」。
箸の選び方には長さ以外にもポイントがある。 太さや重さ、箸先の形などだ。 デザイ
ンもある。 特に子供は「体の成長に合わせて適切なサイズの箸を選ぶことが大切」。
手の大きさに対して短すぎる箸は使いにくく、きれいな箸づかいが難しくなる。
「小学生高学年以降は大人の箸の中で短めの箸を選ぶのもよい」と松本さんは勧める。
佐藤さんは「箸が使いやすいか使いにくいかで、食事するときの気分や食べ物の味わ
いも変わってくる。 手で持ったときにしっくりくる長さの箸を使ってほしい」と話
している。 これ結構大事なことではないでしょうか。
そして、長さも大事ですが「持ち方・使い方」が非常にあやふやになっています。
おいしい和食を食べるときに、箸に使い方が変だともったいないです。
実は、箸の使いやすさは手の大きさと深く関わっているんだそうだ。 自分の手の大きさに見合っ
た長さの箸を使うことが大切という。
「一咫半(ひとあたはん)が目安とされています」‥‥。 箸の製造・販売を手掛けるマツ勘(福井
県小浜市)社長の“松本さん”は、使いやすい箸の長さについてこう話している。
一咫半?ほとんどの人はは初めて聞く言葉ではないでしょうか。(私は京都の箸専門店・市原兵衛兵
商店でチラッと聞いたことがある?)
咫は日本で古代から使われた長さを測る単位の一つだ。 親指と人さし指を無理なく直角に開き、
指先を直線で結んだ距離が一咫。 「一咫を1.5倍にした長さが、箸の理想の長さである人咫
半」(松本社長)という。
これをセンチに当てはめると、平均的な女性向けが21.5㌢前後、男女兼用が22.5㌢前後、男性
向けが23㌢前後となる。 「一般に販売されている大人向けの箸のほとんどはこのサイズ」。
同じく箸を製造・販売する兵左衛門(同)の“時田さん”は言う。
箸の長さとしていつから一咫半が使われ出したかは、はっきりしない。 「業界で昔から言わ
てていた」(松本さん)といい、「民俗学研究者の“本田氏”が1970年代に提唱し、業界が
取り入れた」(時田さん)との説もある。
箸の長さと使いやすさの相関を示すデータはないが、一咫半は「使ってみれば納得できる」
(松本さん)。 蛇足ですが私も自宅で23㌢の箸を使っているが、手の大きさから確かめて
みると、ぴったり一咫半だ。 これまで何も考えていなかったが‥納得しました。
箸専門店などでは一咫半を基本サイズとして商品を薦めており、客に使いやすい長さがわか
るようにと、店頭に一咫半のイラストなどを表示している店もある。 ただ、「好みの箸
の長さには個人差があるので、あくまでも目安」(時田さん)。
ちなみに、割り箸の長さを表すのには一咫半は使われない。 一寸(約3㌢)単位で表すの
が通例なんだそうです。 テイクアウト商品や弁当などに付ける短めの6,7寸サイズ、
飲食店など一般によく利用される8寸サイズ、高級感がある長めの9寸サイズなどがある。
なぜ家庭で使う箸の長さを手の大きさをもとに決めるようになったのか。 「箸と西洋の食
器では果たす役割の違いがある」(日本箸文化協会代表の“小倉さん”)からだ。
西洋の食器は「スープ用スプーンとティー用スプーン、肉料理用のナイフ・フォークのよ
うに料理に合わせて大きさが決まる」(向井・橋本著「箸」)。 箸は、はさむ、切る、口へ
運ぶといった食べるのに必要な多様な操作が一組の箸だけでできる。 手で食べる場合の
指の動きをしており、「箸は手の一部といってよい」(同書)。 このためナイフやフォー
クとは異なり、箸の長さは「使う人の手の大きさに合わせて決まる」(同)ようになった
とされる。
家族が食器を共用せず、それぞれ自分の食器を使う日本で「夫婦箸(めおとばし)の男性用の
箸が女性用より長かったのは、一般的に男性の手の大きさが女性のそれよりも大きかった
から」(同)だ。 体格の向上に伴い、日本人が使う箸は昔に比べて長くなる傾向にある。
江戸時代には「今と比べて短い箸を使っていた」(小倉さん)といい、女性用でみると「昭
和時代まで19.5㌢が主流だったのが、現在は21~21.5㌢のものが多い」(松本さん)。
箸専門店、銀座夏野の扱い商品では、男性用が23~23.5㌢、女性用は21~21.5㌢が主力だ。
だが体格向上に合わせ「オリジナル商品は男性用24㌢、女性用22㌢を基本にしている」
と同社専務はいう。
海外での日本食の広がりやインバウンドなど箸に関心を持つ外国人も増えている。 この
ため、「手の大きい人向けに男性用で25~26㌢と長めのサイズを扱う専門店もある」。
箸の選び方には長さ以外にもポイントがある。 太さや重さ、箸先の形などだ。 デザイ
ンもある。 特に子供は「体の成長に合わせて適切なサイズの箸を選ぶことが大切」。
手の大きさに対して短すぎる箸は使いにくく、きれいな箸づかいが難しくなる。
「小学生高学年以降は大人の箸の中で短めの箸を選ぶのもよい」と松本さんは勧める。
佐藤さんは「箸が使いやすいか使いにくいかで、食事するときの気分や食べ物の味わ
いも変わってくる。 手で持ったときにしっくりくる長さの箸を使ってほしい」と話
している。 これ結構大事なことではないでしょうか。
そして、長さも大事ですが「持ち方・使い方」が非常にあやふやになっています。
おいしい和食を食べるときに、箸に使い方が変だともったいないです。