今年初めの国会審議中に"だったら結婚しなくていい"こんなヤジが飛んだことがあった。
野党議員が選択的夫婦別姓についてただしていたときです。 そう言ったのは放言が
よく炎上する自民党の某女性議員が口走ったとみられるが、特定には至らず、そのう
ち世の中はコロナ一色になった。
危機の時代は、しかしさまざまな「常識」を覆している。 選択別姓問題をめぐり、
政府や与党の物言いに微妙な変化が出てきたのもそのせいなのだろうか? 9日には
"橋本・男女共同参画担当相"が「国民がどう望んでいるか、前向きに検討する」と記
者会見で述べた。 自民党もかの先生みたいな人ばかりではないようだ!
「伝統的な家族のかたちが壊れる」といった保守層からの反発はなお根強いという。
しかし日本で同性主義が確立したのは19世紀の末。 歴史的はそこまで長くない。
近年は海外でも同性を義務づける規定が次々に消えたから、いまの日本はずいぶんと
異質なのです。 そもそも選択制という前提なのに、どうしてそう頑固になるのか?
法制審議会が導入を提言してから、もう四半世紀がたつ。 政治がためらう間に働き方
が変わり、社会の意識も変わった。 全国2千人の働く女性に聞いた新聞のネット調
査では、選択別姓賛成が74%を占めていたそうだ。 最高裁は民法の規定を合憲と
しながら「国会で論じ、判断せよ」と説いています。 だったらさっさと議論すれば
いいのに一向に動き出す気配はない。 自分たちに都合のいいことだけは何が何でも
(閣議決定してでも)進めるのに、自分たちの意にそぐわないことは知らんぷり。
少しは国民のためになる事項は積極的に取り上げて審議してほしいものです。