Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

今回のブックシェルフタイプSPの改造を終えて、どれが一番良いか?

2015年03月21日 | ピュアオーディオ


JBL:A820ヴェッキオは取り外して眠らせています。JBL#4311とD208システムに絞って楽しむ様にしています。A820は#4311やD208システムに比べると音質は引けを取ります。ネットワークの見直しをやらないと私の合格点はもらえません。



アンプシステムにはグレードの差が有ります。管球プリ(フルSuperTrail仕様)とSONYのパワーアンプの組み合わせを使うと濃密で見事な「音楽性」を出して来ます。こちらを#4311専用にしています。



同じパワーアンプを使っていても、サトリのプリを使うと「別物」の様なサウンドになります。こちらは「軽快な」サウンドになります。こちらはD208システム用にしています。軽く音楽を聴きたい時はこちらを重宝しています。

どちらのSPシステムも、裏側でSPケーブルの入れ替えをすれば簡単に切り替え試聴が出来ます。どちらのシステムも「管球プリ」を使った時のサウンドは、「その場を離れたくない」衝動にかられるくらい良いサウンドが出ています。

あえて完成度を順位付けすれば、低域の量感の豊かさや高域の伸びで#4311の方が完成度が高いと思います。これ1セット有れば、クラシックもJAZZもロックもポピュラーも難なくこなしてくれます。

D208システム用の本命のツィーター入荷

2015年03月20日 | ピュアオーディオ
D208システム用の本命のツィーターが入荷しました。



以前ALTEC:612Aシステムにも組み合わせていました。ALTECの604系のドライバーとの組み合わせが非常に良かったです。



SP-LE8Tとの相性も良かったです。高域をスーッと伸ばしてくれます。この時の印象が有りますのでこのツィーターを探していました。



ツィーターの名前は「philips AD-0163/T8 」と云います。本来はSPのバッフルに取り付けて使うのでしょうが、612AやSP-LE8Tに使った様に、ツィーターBOXに入れ込んで、コンデンサーで低域をカットして、汎用的に使える様にしたいですね。



リア面は至ってシンプルで、半田付けして配線します。取りあえず手に入りましたが、ツィーターBOXの特注が出来るまで眠らせます。

以前から某オクに出品されるのを探していましたが、出品されても良いサウンドがする事を知っている方が多くて、なかなか思う様な金額で落札できずにいました。久しぶりに探して見ると、たまたま1セット出品されていて、ようやく入手出来ました。


JBL A820 ヴェッキオの内部配線交換完了

2015年03月19日 | ピュアオーディオ


ユニットやネットワークを外したSPBOX。素材はMDFで出来ています。なかなか良い作りをしています。



配線交換が完了したネットワーク。これが完了しますと作業は終盤です。



内部配線工事を開始してから6時間で作業は完了。わずか1日で作業は終わりました。SPオリジナルのパーツを利用すれば、トラブルがなければこんなものです。4311の上に載せて音出し確認です。特に問題なく鳴っています。高域がしなやかに感じます。

#4311やD208システムと同じ配線材料を使っていますが、それぞれにチョッとづつ「違う」配線構造にしています。#4311が最も贅沢な配線ですが、「硬く太く」なります。次にD208システムの「ピュア」な配線構造が今までのやり方。(鮮烈なサウンドが特徴)A820は高域部分に「しなやかさ」を持たせる工夫をしています。D208システムとは同じアンプの組み合わせで聴いても「質感」が数段下がりますね。A820に付いているネットワークが足を引っ張っていますね。プリント基板ではまったく配線容量が足りませんし、音量調整用の抵抗器にも疑問を持ちます。ウーハーのエッジを交換する時にネットワークも作り変えてしまおうと考えています。

自分で配線交換出来れば、使える材料も選択できますし、善し悪しもノウハウで蓄積できます。ユニットの特徴を生かす事も出来れば変える事も出来ます。是非皆さんもトライして見てください。「伝送」の重要性が認識できるでしょう。

JBL A820 ヴェッキオの内部配線交換つづき

2015年03月18日 | ピュアオーディオ


A820ヴェッキオのネットワークです。こじんまりと作って有ります。配線類は昔の配線と変わりが有りません。



廉価版SPではこんなモノなのでしょうか?



SP端子~ネットワーク入力部間の配線から交換です。コンデンサーが近くに有るので半田こてが触らない様に向きや角度を考えて、まずは付いているオリジナルの配線を取り除きます。



付いていた20cmウーハーとドーム型ツィーターのリア面です。ウーハーの補強リブはしっかり作って有りますが、入力部のパーツは貧弱です。


JBL A820 ヴェッキオの内部配線交換

2015年03月17日 | ピュアオーディオ


JBL#4311・D208システムのSP箱内配線がようやく完了しましたが、まだ後1セットSPが残っています。



JBL A820(ヴェッキオ)。気まぐれで買い込んでしまったSP。ノーマルでもそこそこ使える音質と思いますが、全体的な「質感」がまだまだの域。



ユニットを外して、内部の配線やネットワーク、SP端子への接続を確認しました。ユニットがバッフルにピタリと吸いついてなかなか外れません。ユニットの固定は「木ネジ」でして有ります。



A820のSP端子裏にネットワークが組んで有ります。廉価版のSPなので内部のSPユニットへの接続は「ワニクリップ」です。このSPに使われているワニクリップは非常に質の悪いもので、ユニットを外した時には「外れて」いました。特に「-」側のクリップは強度もなく貧弱。まともに固定も出来ていない。クリップの強度自体もなく、再度使おうとしたらバラケてしまった。

D208システムにEVツィーターを追加

2015年03月16日 | ピュアオーディオ
前回、D208システムの「仮組み」の時に一度「EVのツィーター」の追加実験をしていました。その時は「音色」が合わず断念しました。



その時は「EVツィーター」にスプラグ社のオレンジドロップとバンブルビーコンデンサーの組み合わせでした。



今回は「バンブルビーコンデンサー」のみにしました。容量は1μで変わりません。



D208システムでは「周波数レンジが狭い」事が気になりました。そこでツィーターを追加する事を実験しています。今回は「EVツィーター」を付けても「音色」の違いは有りません。仮組時はサンスイのネットワークで音色が合わなかったと推測できます。高域が伸びてくれたおかげで低域も少し伸びています。最大のメリットは「音数」と「空間」が増えた事です。付けたり外したりして試聴をしましたが、追加した方が「音の密度」が上がり断然よい結果となりました。



当初頭の中に有った「本命のツィーター」では有りませんが、なかなかの音質改善効果がありました。本命のツィーターも入手の手配をしていますがまだ確定していません。

JBL#4311とD208システムの改造を終えて

2015年03月15日 | ピュアオーディオ


JBL#4311とD208システムの「内部配線交換」作業を2月からやって来て、ようやく完了の地点まで来ました。単純に「内部配線交換」だけならこんなに時間はかからないはずですが、#4311のネットワークの破損で入れ替えの為1週間ロスをしました。D208システムではサブバッフルを作成しなければならない羽目になり、時間と手間がかかってしまいました。教訓にしなければいけません。

私のメインシステム①JBLオリンパスシステム(LE15A)、②サンスイSP-707Jシステム(D130)、③RCA箱システム(D130×2)(いずれも中域に#375と3大ホーンを使ったシステム)を4年程前に完成させ、その技術を「ダウンサイジング」させたのが今回の小型SP作りです。D208システムはオリジナルアセンブリーにしました。

サウンド的には、#4311はオリンパスシステムのサウンドに似ています。周波数レンジの上も下も良く伸びています。クラシックもJAZZも万能型的に使えます。
D208システムは自宅のSP-707Jシステムのスモール版の様な感じです。D208ユニットの素姓の良さが判ります。D208システムは「周波数レンジ」が狭いですね。その代わり、中域の厚みが有り、ハイスピードなサウンドですので、JAZZを軽く楽しみたいのならこちらになります。

どちらのSPもコーン型のSPシステムで有りながら、JBLのコンプレッションドライバーを使った様なサウンドです。シンバルの金属音等がリアルです。それでいながら弦楽器も苦にしません。音数の多さ等はメイン機と遜色ないとまでは行きませんがかなり健闘しています。大きく違う点は、「音の太さ」と「スケール感」でしょう。「音の太さ」はパワーアンプを換えれば出てきます。スケール感はSPサイズから来るものです。それでもSPの外側から音が聴こえてきます。一般市販の同クラスSPと比べればスケール感も質感も飛び抜けていると思います。

D208システムの完成

2015年03月14日 | ピュアオーディオ


いよいよ最後の組付けです。サブバッフルをBOXに組付けています。



組み付けはこんな感じになります。このサブバッフルの目的は2つ。
①リア止め仕様をフロント止め仕様への変換
②取り付け精度と強度の確保。 

①については、仕様の問題ですので致し方ないことですが、②はユニットの性能をキチンと引き出す為には、取り付け強度が必要です。その為のボルトの位置出しは不可欠。仮止めの時に真円を探すのに苦労しました。治具を使わないと真円には出来ないと感じました。「2mm」内側にズレれば穴側にかかり、ボルトが止まりません。その為のサブバッフル作りでした。



ユニットを取り付け、配線を完了しています。



完成したSPです。分解したLE-20も正常になっています。これで一安心。



リア側のSP端子も「私仕様」に統一しました。SPケーブルが簡単に取り付け出来ます。バナナプラグも使えますので、更に追加で高域ユニットを加えられます。



サランネットの取り付けも、ネジ止め方式からマジックテープのワンタッチ方式に変えています。チョッと強度が高すぎた様です。



いよいよ試聴です。アンプはサトリのプリ+SONYのパワーアンプ。ハイスピードで有りながら音の密度が高く、瑞々しい緊張感の有るサウンドです。音楽を聴いて感動できる質感になっています。シンプルなネットワークにしたのが効いている様で、音数が非常に多く、音のエッジが立ってますがいやな音にはならない。ノイマン/チェコフィルのドボルザークシンフォニー7番・8番をかけて見ましたが、聴き惚れてしまいました。次に寺島CD「for JazzAudio FansOnly Vol.1」をかけましたが、さすがに低域の下の方は出ていませんが、20cmユニットで有る事を考えればうまくまとめてくれています。キレ・ヌケ・ノビが両立していて気持ち良く聴けます。特筆すべきはシンバルの響きと女性ヴォーカルが非常に生々しい。
 
1950年頃のユニットですが、ジェームズ・B・ランシングが「良いモノを作ろう」と思って作ったユニットだと思います。音からもその良さが出ています。近年のユニットからは聴けないサウンドですね。年を取って枯れて来た時に、このSPが有れば十分だと思わせるサウンドになったと思います。

D208システムのネットワークの作成

2015年03月13日 | ピュアオーディオ


バンブルビーコンデンサー0.33μです。1950年代のコンデンサーです。このコンデンサーの「瑞々しい」質感を使いたと思っています。



メインのコンデンサーはマルコンのオイルコンデンサー2μ。バンブルビーコンデンサーと合わせて、実測2.6μにし、7500Hzクロスの6dbネットワークとします。高域カット用の「コイル」と「アッテネーター」の使用を嫌いました。



完成したSP端子基板とネットワーク。「伝送ロス」に繋がる様な部品を排除して、出来るだけシンプルな構成にしています。D208そのものが「フルレンジ」SPですので、素材の良さを生かし高域をほんの少し補う様に考えました。いよいよ完成ま直です。

古いユニットにはトラブルが付きモノ

2015年03月12日 | ピュアオーディオ


上の写真は何か?判るだろうか? ツィーターの「JBL LE-20」を分解した物である。左側がコーン紙側、右がマグネットです。



5cmコーン型ですので、小さいながらもチャンとしたコーン紙が付いています。38cmクラスのコーン型ユニットを見慣れていますが、モノの見事にそのまんま小型になっています。但し、バンパーが付いていませんね。どちらかと云うとコンプレッションドライバーの作りにそっくりです。



こちらがマグネット部。凄いマグネットを持っています。ボイスコイルが入る処も大型ユニットやコンプレッションドライバーと同じ作りです。



今回の不具合は、外配線の半田付け部のリードが折れてしまい、リードの取り換え作業が必要になった事です。古いからと云うだけでは有りませんが、亀裂等が入っていた物と思われる。または、使う配線の強度が余りにも高いので、耐えきれなかったと云う事かも知れません。この部分には対策を施して、二度と折れない様な配線にします。



一時は「もうだめか?」とも思いましたが、何とか元の形に復元できました。「まともに鳴ってくれよ!!!???」と祈るばかり。