Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

「音質アップ」は科学的な考え方で

2013年03月06日 | ピュアオーディオ

自分のシステムを「音質アップ」したいと考えている方は多いと思う。その為に「機器の買い替え」、「ケーブルの買い替え」、「電源部の強化」等をされていると思う。

機器やケーブルのとっかえひっかえをいくらやっても「偶然の産物」(まぐれ)しか手に入らない。何故ならば、「音質を良くする原理(理屈)・悪くする原理」を考えようとしていないからだと思う。
8年間かけて色々と実験をして来たノウハウから、独断と偏見で「音質」について述べて見たいと思います。

ステレオシステムで、音質に大きく影響する部位は大きく4点に分けられる。
1)SPシステム
2)アンプ、CDP等ソース機器
3)ケーブル類(電源ケーブル、ラインケーブル、SPケーブル等)
4)電源部

1)SPシステムに付いて・・・音はすべてSPから出て来る。表現力の可能性はSPが担っている。各帯域とも一つのユニットではすべての音が出る様にはなっていないと云う事実。使って有るユニットが出せない音は出ない。また「音が活きている・死んでいる」はそのSPのセッティングで決まる。

2)ソース・アンプ機器について・・・ソース機器(CDP・アナログ等)は出来るだけ音数の多い機器がベターである。(ごく当然の事) ただ、ソース機器は「音色」も併せ持っているので、自分の好みも大切。
 人間で云うならSPは「身体」で、アンプは「血液」に相当すると思う。どんな血液を流すかでSPから出る音の密度や雰囲気音・空気感等が変わって来る。
 使用するSPユニットと相性の良いデバイスを選択する事も重要。例えばコーン型・ドーム型ユニットにはTr型アンプ、コンプレッションドライバーを用いたホーン型には管球アンプの相性が良いと思う。Tr型アンプと管球アンプそれぞれに、グレードによって「質感」や「音の厚み」が違うので、ひとまとめで論じられるほど簡単ではない。

3)ケーブル類について・・・電源ケーブルやラインケーブル・SPケーブルのメインラインのケーブルも大事だが、一般には「ケーブル」と認識されていない所にも「ケーブル」は使われていて(アンプ内配線・SP内配線等)、それらのグレードがほとんど無視されている場合が多い。

 ケーブル類には「物性」の音が有る。柔らかいケーブルからは「やわらかい音」が、硬いケーブルからは「硬い音」が出る傾向が有る。(SP箱も同じ傾向が有る)
 また他にも材質の違いでも「音数」や「周波数特性」が変わって来る。メーカーによっても構造や太さが違えば質感やバランスが変わって来る。

基本的に「何に替えても音は変わる」・・・この中で「どの音が良いのか?」自分で選択する必要が有る。

4)電源部について・・・「壁コンから直接電源を取っているから一番音が良い」と思っている方が非常に多いが果たしてそうだろうか? 私の経験では質の良いタップから取った方が良い音質になる。アイソリューション電源等で経験された方は理解出来ると思う。200Vトランスから100Vにステップダウンされて電源とされている方も多い。確かにトランスは「安定化」させるのには効果的だと思うが、重要なのはそのトランス周りに使われている「ケーブル」だと認識している。粗悪なケーブルを使えばすべてが台無しである。

機器に使われている「電源ケーブル」は機器の性能に直結している。良いモノを使う事が重要だが、何を持って「良いモノ」と判断するのか?・・・これが難しいのである。個人的には「音数」と「周波数特性」で決めている。「音数」と「周波数特性」は同時に変わる。何故ならば1本のケーブルでそれが変わるからである。

まだまだ掘り下げた内容にするには行数が足りない。誰でも「持っている技術」を使って仕事を遂行するが、オーディオは「趣味」で有り、仕事と同じ考え方にはなかなかなれない為に、その原理原則を考えようとしない処(面倒くさい)に一つの問題が有る。

「良い音が出る」にも「悪い音が出る」にもそれぞれ理屈が有り、それが理解できれば「まぐれ」ではなく「音質アップ」出来ると思う。仕事と同じ様に「科学的な進め方」が大事だと思う。