オーディオシステムの完成度の判断基準には、「質感」と「音数」の2つを私は採用している。「質感」は個人の好みの領域が含まれるが、「音数」の方はほぼシステム機器の完成度を知るのに格好の指標だと思っている。
部屋の左右両端にSPを置いた場合の「音数」の判断基準。
第1段階:SPユニットから音が出ていると感じる段階
第2段階:SP箱から音が出ていると感じる段階
第3段階:左右のSP間一杯に音が充満している段階
第4段階:左右のSPの外側にまで音が広がっている段階(SPの存在が消える)
第5段階:更に音数が増えて、音が面として出て来る段階
目標は第5段階だが、第4段階まで行けば殆どの方は満足出来るグレードと感じるだろう。さすがに第5段階に行く為には「マルチアンプシステム」にしないと難しいと感じる。
これは、ソース(録音の状態)、電源やケーブル類、ソース機器、アンプ類、SP等、そしてセッティングやパーツ・素材に対するオーナーのスキルを合わせた「システムの総合力」の話で、これを使えばこうなると云ったものでは有りません。地道に「音数」を増やして行くと上の5段階になる様です。