eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

人口減少なのに若者の高い失業率

2012-04-26 08:21:34 | 読書/新聞/映画など
奇妙なことがおきている。

労働人口が減少しているのに、若者の失業率がきわめて高い。

「総人口の減少が始まったのは2005年からであるが、人口減少状況を年齢別に見ると、15歳から64歳までのいわゆる生産年齢人口は、既に1996年から減少に転じている。」(総務省)

もう、15年以上前から、生産年齢人口は減り続けている。

一方、総務省が1月末に発表した2011年の年齢階級別完全失業率によると、15~24歳の若年層の完全失業率は、男子は依然として9%を超える異常な高さだ。大卒でも、半分ほどがまともに仕事につけていないという統計もある。

すでに15年以上にわたって生産年齢人口が減少をつづけ、団塊の世代のリタイアで大きな戦力が消えつつあるにもかかわらず、若者の採用がすすまない。

この背景には、産業構造の転換が遅れていることがある。新興国に追い上げられている製造業にかわるグローバルな展開力をもった知識集約度の高い産業がまだ成長していない。もうひとつは、そのような新し産業で求められる人材と失業者とのミスマッチだ。

このミスマッチは、教育研修によって解決されるべき問題だ。

人口減少だからこそ人材の高度化のために教育研修が必要なのに、人口減少なのに人材の活用さえできていない。

昨日、食事をしていたファミリーレストランのとなりのテーブルで、学生風の男性2人と女性1人が、テキストを出してずっと勉強を教え合っていた。どうも経理の本らしい。「2で割ることと、2分の1は同じなんだよね。」男性が女性に教えている。みんなまじめそうな若者だ。分数計算の部分では、男性も混乱していた。悲惨というべきかもしれない。

社会は、どう責任をとることができるのか。