eラーニングの現状と展望

ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

eラーニング市場ーー矢野経済

2012-04-13 23:01:16 | eラーニング市場
eラーニング市場の状況について、矢野経済研究所が調査結果を発表した。

 「2011年度の国内eラーニング市場全体の市場規模は、前年度比5.0%減の1,044億円となる見込みである。一方、2011年度の国内ネットワーク利用eラーニング市場の規模は前年度比1.8%増の672億円と堅調に推移する見込みである。」

さらに、2012年度については、
「2012年度もネットワーク利用eラーニング市場は前年度比1.8%増の684億円と、わずかながら拡大すると予測する。うちB to Bは、eラーニング普及でユーザーが増加している一方、競争の激化で値崩れ傾向が強まっているため562億円と前年度比横ばい見込みだが、B to Cは、参入事業者やサービスのバリエーションの増、語学ライブレッスンの提供事業者及び利用者増等から、前年度比10.9%増の122億円と、更に伸びると予測する。」
という。

eラーニング市場の状況は、把握がむずかしい。小規模の事業者がほとんどであることにもよるだろう。矢野経済がいう「ネットワーク利用のeラーニング」というのが、ほぼわれわれがいうeラーニングにあたる。

684億円という市場規模は、ただしいのかどうか、最大手といわれるわれわれにも見当がつかない。ただ、2012年度の市場規模の伸びが1.8%増というのはちがうかなと思う。もっともっと市場のダイナミックな伸びがあるのはまちがいない。

「値崩れ傾向が強まっている」という実感もまったくない。矢野経済は、eラーニング事業者にたんねんにインタビューしている。そこから判断すると、eラーニング市場は多様化し、コモディティ化した一部では競争が激化して値崩れしているのだろう。そういう競争に巻き込まれないというのは、大切な事業戦略だ。