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ネットラーニングHD、ネットラーニング、WIWIW、Phoenix Consulting、各代表取締役 岸田徹

瀬戸内晴美の女性たち

2011-04-22 15:41:26 | 読書/新聞/映画など
瀬戸内晴美の『かの子繚乱』を読んで、岡本太郎からはじまって岡本かの子・岡本一平・岡本敏子にいたった読書から、瀬戸内寂聴へ関心がうつりはじめています。

瀬戸内晴美の伝記的な小説は、『田村俊子』(田村俊子)『かの子繚乱』(岡本かの子)『美は乱調にあり』(伊藤野枝)へとつづきます。これら3人の女性に共通するものは、平塚らいてうの「青鞜」の発刊にいきつきます。

瀬戸内の言葉をかりるなら、この3人は、「それまでの日本の女の道徳や因習をはねのけ、自我に目覚め、自己を主張し、人並み以上に男を愛しながら、男に依存しようとせず、むしろ男を自分の成長の肥料として、自己の内にある才能の可能性を育て、生ある限りそれを極限までみきわめゆたかな開花をはかろうとして、火のような情熱的な生を燃えつくした点において、一致する。ありあまる生命力が、芸術あるいは革命のうちに自己表現の場を見出すとき、そういう彼女たちにとって、それまで優越者であった男は対等の存在となり、それどころか、彼女たちの昇りゆくための踏石、成長のための『肥料』となる。」

それは、瀬戸内寂聴自身の生き方でもあるでしょう。

瀬戸内寂聴の本は、これまで何冊か読んできましたが、また、現在も世阿弥の波乱の生涯を描いた『秘花』も並行して読んでいますが、あらためて関心をもちはじめました。

前にも書きましたが、瀬戸内寂聴さんには、寂聴庵の2回をふくめて3度ほど会ったことがあります。話したのは、合計7時間ほどだったでしょうか。離婚のときにおいてきた小さな娘と20年以上ぶりに会ったときの話や、出家のときの気持ち、女の情念、荒畑寒村さんの思い出など、メモをとっておけばよかったと思う貴重な話ばかりでした。