ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

上越交響楽団第63回定期演奏会

2009年03月16日 17時26分09秒 | 演奏会
3月15日(日)の上越交響楽団の定期演奏会を聴かせてもらいました.

上越市ってそれほど大きな町ではないと思っていたので,アマオケが存在すること自体がちょっと意外でした.
上越教育大学の学生オケのメンバーやそのOB・OGが中心になっているのでしょうか?
なかなか意欲的なプログラムに取り組んでいるようですし,定期演奏会も年2回ペースで開催するなど,とても活発に活動されている様子です.

今回初めてこのオケの演奏を聴きましたが,わざわざ上越まで遠征した理由は,アマオケがストラビンスキーの組曲「火の鳥」(1919年版)をどのように料理するかに関心があったからです.

これが意外と言ったらオケの皆さんに失礼かもしれませんが,熱演でした.
打楽器や管楽器の破壊的な迫力や,弦楽器の不気味な響きはストラビンスキーの世界にぴったりマッチして雰囲気バッチリ.
現代音楽に傾きかけたストラビンスキーの20世紀音楽はちょっとした映画音楽チックだし,古典派やバロックの時代の音楽よりもアマオケにとっては効果を上げやすいレパートリーなのかもしれません.
20世紀の音楽は難しいという先入観を改めるきっかけを得ることが出来ましたし,「火の鳥」をじっくり聴きなおしたくなるくらい刺激的な演奏でした.

R・コルサコフの「スペイン奇想曲」は,いろいろなパートのプレーヤーがソロでテクニックを披露するアマチュアにとっては恐ろしい曲です.ソロがバッチリ決まっていたり,崩壊しかけていたり,演奏は様々でしたが,ラテン系の情緒をたっぷり表現していて充分楽しめました.情熱的なフィナーレの盛り上がりなどは,仕事で演奏しているプロオケなんかに負けない勢いでした.
(アマオケはこの「勢い」が命だと思います.)

白鳥の会でお世話になっているハープの川村さんも出演していました.
本番直前まで舞台上でチューニングや譜面台の楽譜をあわただしくめくりながら楽器の状態を入念に調整し,準備万全の様子.
(客席からしっかりチェックしてました.)
本番ではとてもいい音響かせていて,やっぱりプロですねぇ.

ベト8は,メンバーの皆さんが,照れながら笑いながら弾いているような明るい演奏でした.
初々しい少女が,初めてダンスパーティーにデビューした時のような,はにかみとぎこちなさがありましたが,それがかえって好印象.
ホール全体がちょっとした幸福感に包まれていた気がしました.

手作りの音楽会って,準備は大変だけどやっぱりいいなぁ.



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1 コメント

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Unknown (さやんぱ)
2015-01-23 11:43:28
五年も前の記事にコメント失礼します。
上越オケの団員の者です。
この記事を読んでとても嬉しくなりました。熱演と言っていただけるのが一番喜ばしいです。ありがとうございます。
火の鳥から、上越オケもいろいろありました。指揮者が変わり、練習体形が変わり、パワーアップ出来たと思います。
今も変わらず年二回定期演奏会を行っております。3月8日にまた定期演奏会がありますので、ぜひまたお越しください。
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