ちょい不良ゴーシュの豪酒録

何年やってもビギナーチェリストの日記

薬学女子

2012年04月27日 20時18分16秒 | 卒研生あれこれ
学内に学術資料委員会という部門がある.
図書資料の選定や購入,学術情報の管理・検討などを業務としている委員会.
専門的な分野の資料,情報に関与するお堅い仕事のプロフェショナル.

その学術情報委員会から,GWを前にして「黄金週間の読書啓蒙について」というメールが流れてきた.
メールのタイトルも,やはり「お堅い」.
学生さんよ!GW中に遊んでばかりいないで,少しは本を読めよ!ということ.

そのメールにGW用の推薦図書のリストが添付されていた.
そのリストに目を通すと,異色の香りが漂う一冊に目が釘づけ.

「薬学女子」

ちまたでは,何かと女子ブーム.
理系女子を「リケジョ」,
歴史好き女子を「レキジョ」,
焼肉好き女子を「ヤキジョ」,
勉強好き女子を「ベンジョ」などと称している.
(↑「ベンジョ」はナイかも?)

さまざまな分野で男子に比べて女子の活躍が目立つ今の日本.
なでしこジャパンしかり,肉食系女子しかり,山ガールしかり,ホルモンヌしかり.
なかでも,薬学分野は従来から圧倒的に女子が強い世界.

薬学部では,女子学生が廊下の真ん中を歩き,男子学生は隅っこを申し分けなさそうな顔をして歩くのが日常茶飯事.
学生食堂で元気一杯おしゃべりしているのが女子学生で,男子学生は静かに(おしとやかに)飯を食っている.
学生実習のグループ実習で司令塔役を務めるのは女子学生で,男子学生は働き蜂役.
ちょっと大袈裟だけど,薬学部はそういうところ.

そんな薬学部の日常をネタに,女子ブームに乗って「薬学女子」という本を書くとは,なかなか抜け目がない.
そんな著者は,やっぱり女子だった.



薬学生の生態をぶっ飛んだ手法で描写したコミック・エッセイ.
薬学部を知らない新入生や高校生にとっては,ちょっと異色の薬学部の入門書.
ベテランの薬学生にとっては,共感できるところが多く,ハードな薬学部を豪快に笑い飛ばせる本.
この本は,うちの薬学部の売店にも置かれていて,結構売れているらしい.

ちなみに,うちのラボのリアル薬学女子に「この本知っている?」と聞いてみた.
すると,すでに持っているとの返事.
やっぱり,うちのリアル薬学女子も抜け目がない.

バーナーにアルコールをぶっかけたり・・・・.


シリンジテクニックを練習したり・・・.


どこの薬学部でも,みんな同じようなことをやっている.
We are not alone.

この本には書いていないけれど,うちのラボでも似たようなドジをやらかしてマス.
例えば,Naの切れ端を水に入れてみたり・・・・.
t-ブチをティッシュにかけてみたり・・・.
薬草園のバナナを液体窒素に入れてみたり・・・.

よい子のみなさん,決してマネしないで下さい.
普段は真面目に実験してます.

薬学にまつわるエピソードを一般社会に暴露した罪な本デス.
こんな本を推薦図書リストに入れた学術情報委員は誰?
その先生の顔を見てみたい.