The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2015 シャンボール・ミュジニ フレデリック・コサール

2017-11-13 04:44:51 | ワイン
知る人ぞ知る自然派の大御所のシャンボール・ミュジニである。
買い葡萄の区画は、一つはオー・シャン・ペルドリでラ・ターシュの上の畑。
もう一つはデリエール・ラ・グランジェで、仕立てはグラン・クリュに見立てて栽培とのことだ。
樹齢57年~67年のヴィエ・ヴィーニュ。
そして畑の土質は粘土質と石灰質とのこと。
そこで出来た葡萄を、自然発酵で20日間、そして新樽50%、残り50%は2年樽で熟成させる。
マセラシオン、セミマセラシオン・カルボニックによる発酵とのことだ。



このワイン、正しくシャンボールを絵に描いたような見事さで、最初はシッカリとした輪郭の、身の詰まった味わいの果実にまずはビックリ。
そこには繊細さとソヴァージュな一面を同居させたかのようなのだ。
わずかにオレンジのニュアンスがあって、その底味には御出汁感も見つけられる。
そしてクリアーなカシスとベリー、加えてわずかにハーブのアクセントを見のがさず。
そして中盤からの展開は、正しくコサール節全開で、しなやかさとエレガンスがヒシヒシと迫り来る様相になるのだ。

もちろん5年寝かせればなお良し!
ヴィラージュ物でのこのスケール感に、驚かされたのはワタクシだけではないと思う。

12&13 アッキレ カーゼ・コリーニ

2017-11-09 17:53:37 | ワイン
2泊3日の京都、北陸方面へのオトコ一人旅が終わって数日、このタイミングでK子さんを件のイタリアンに誘ってみたところ、応じてくれた。
それではということで、この希少ワインを抱えてお邪魔をすることにした。
数少ないワインを開けるタイミングは、いわば清水の舞台から飛び降りる心根を連想させる。
しかしながら、どうせ数本のワインなのだ、思いとどまって見事なアビナメントの恩恵を逃してしまうことのほうが心残りとなる事の方が多い。
したがって希少なワインでさえも、開けたい時に開けるのが正解とジブンは思っている。

12&13とはロレンツォ氏が大樽を満たすために、2つのヴィンテージの物を混ぜたとのこと。
そして品種はコスティリオーネ・ダスティのブリッコのバルベラ中心にネッビオーロも混醸しているとのことだ。





この造り手を初めて飲んでから、さてどれくらいの年月が経過したのだろうか?
その当時は随分甘くエキスが豊富なワインだなあ、と感心はするものの、昨晩感じ取れた正しく衝撃的なオドロキはなかった。

そういう意味では、このワインの発見は、今となっては世紀の大発見と言っても過言ではない。
それはこの値段で、これだけ優雅で、神秘的で、妖艶なバルベラを飲むことが出来るという意味においてなのだ。

昨晩も中庸ながらもシャープな酸味に裏打ちされて、果実のタンニンはさながら球体を呈していた。
あまやかなベリーの旨みに、御出汁系の滋味を湛え、一口啜れば正しく妖艶な色香に包まれる。

加えて、珈琲、黒蜜、干した杏、柘榴、ローズヒップ、化粧香、そして大地の風味を感じます。

たかだか5年のストロークで、これだけのメタモルフォーゼの完成を見れるのか?と聞かれて、見れるよ!と答える人はまず居ないだろう。
でも厳然として、ここにはある!
でも買えないので、ない!

だからこんな形で、スバラシイ料理と共に飲めただけシアワセだと思うべきなのだろうとも思う。

旅先のイッカクはナゼ旨い?

2017-11-06 19:19:31 | ワイン
60歳からの一人旅、今年で4年目となるのかな。
予定は未定で、宿泊場所だけは滋賀の東近江市と決めている。

一宿一飯の恩義とは良く言うけれど、こちとら一宿は甘んじて受けるも、一飯は任せとけとなるわけなのだ。
今回もこんなアテを保冷器に忍ばせて、件の宿泊場所に伺った。



それにこんなワインまで前もって送りつけ、夜はその場所でアテを肴に酒宴となったわけだ。







で、送ったワインもまあまあヨカッタけれど、そこの家主が仕込んだ『イッカク ヒトミワイナリー』が実に美味しく飲めた。



そもそも『身土不ニ』とは良く言ったもので、そこの土地に行ったなら、そこのものを飲み食いするのが一番ということだが、正しくその通りとなったのだ。

旅の始まりの最初の夜にこんなならではの酒宴があった、というオハナシ。(笑)

2001 リュリー レ・サン・ジャック ヴィレーヌ

2017-11-02 23:43:12 | ワイン
ヴィレーヌについての細かな知識は語らず。
このワインが実に素晴らしい環境で16年の歳月を経たこと。
そしてシャロネーズでありながら、酸味の質が見事で、エキスも充分、それゆえものの見事にメタモルフォーゼがなされているということ。
結果、正しく甘露となっておりまする!





素晴らしいアリゴテ・・・じゃない、これはシャルドネ!
まあそこいらのピュリニーやら、シャサーニュやら、ムルソーやらも、このワインにかかっては吹っ飛びそうなイキオイなのだ。

四の五の言わないけれど、こんなチャンスはまずなくて、出展者にありがとうと言うしかないのだ!
じゃあね・・・