The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2013 キムラ・セラーズ ピノ・ノワール マールボロ NJL

2014-09-21 23:00:49 | ワイン
ホテルマンご夫妻が一念発起してニュージーランドに渡り、ピノ・ノワールの銘醸地マールボロで、
2009年から立ち上げた、今話題のワイナリーこそ『キムラ・セラーズ』なんですね。

ワタクシもココの物を飲むのは、今回が初めてでした。



ピノ・ノワールにとっての『マールボロ』は、気象条件においてをや、実に申し分ないわけでして、
むしろその味わいの外向性を、どれだけ押さえ込むことができるのか?が、
いわゆるピノにおいてのエレガンスと調和の付与に大きな影響を与える事になるわけだ!

もちろん、未だヴィンテージ13’の熟成期間の短い代物で、
加えて13.5%のアルコールの迫り方もあって、いわゆるフィネスと言うには程遠い。

しかしながら、ブラックチェリーやカシスのアロマや、軽く燻した焙煎のニュアンスや、
バラの花束の香気などが鏤められ、その香りは今からブルゴーニュの中堅の上を行く!

恵まれた日照量と寒暖の差の恩恵で、実に心地の良い酸味の裏打ちがあって、
その結果甘く濃密な果実に、潔さを感じることができるわけ♪

目隠しでは、皆さんブルゴーニュと言った!
おそらく、あと5年の待ちで、正しく練れて、見事なメタモルフォーゼの完成形を見せてくれるはず!

そのときまで、ワタクシ待ってます(笑)

2012 キャンティ・クラシコ ポッジオ・スカレッティ

2014-09-20 22:35:37 | ワイン
まあフツーのキャンティと言ったら語弊があるけれど、
いわゆるナチュラルだと謳っていない、この手のキャンティを久しぶりに飲んでみて、
何となく物足りなく感じるジブンがいることに気づき、少しだけれど驚いている今日この頃・・・

『ポッジオ・スカレッティ』といえば『イル・カルボナイオーナ』などという銘酒もあったけれど、
このキャンティ!特にもこの辺が・・・などという、際立った不足も無いわけだけれど、
何とはなしに面白くないんだわ!

その日は我が家の特製パスタが登場し、まずは食事は最高のお膳立てで、
いやがおうにもキャンティの存在感は増すばかり。



もちろんマリアージュは絶妙で、その通り何の不足も無いのだけれど、
ワインそれだけの飲みの場面では、果実が生真面目で、何とはなしに色気が無い!

もちろん、待ってみるべきだと思うが、さてさて今をときめくツクリテのそれなら、こうではないはず、
と、思いを馳せる、このナチュラル・フェチ野郎か!(笑)

いずれ、最近そんな感じになりました。

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お試しを・・・

2012 ロッソ・ディ・モンタルチーノ イル・コッレ

2014-09-18 14:10:46 | ワイン
週末『ドゥエ・マーニ』さんに、フレッシュなポルチーノが入ってくると承知はしていたが、
時間の取れる火曜日に、それを食べられるかどうかを確認するため、連絡を取ってみた。

すると、ポルチーニの状態がよいので大丈夫♪とのお墨付きがあって、
仕事を終えての遅い時間にお邪魔をした。

まずはいつものプロセッコを流し込み、それにはグラナパダーノ・チーズをまぶした茶豆が出てきて、
これがなんとも〇〇〇エビセンのように手が止まらず、暫し沈黙し、ひたすら食うの図(笑)

もちろん、プロセッコとも抜群の相性を見せてくれた!



で、いつもなら白挟んで赤となるのだが、前もって旨そうな表題のワインをチラ見させられて、
既に気持ちは赤を飲む体勢になってはいた。

しかも次のメイン料理に、鰆を焼いています!とのことなので、
エレガント系のバランス良いサンジョベーゼ・グロッソなら合うこと間違いなし!と踏んで、
イキナリ赤を飲むことにした。



鰆はいつも通りの絶妙な焼き加減で、加えて付き合わせの蒸したニンジンの凝縮した甘さといったら、
美味しすぎて、予想を遥かに超えたできばえだ!



そこに出てきた『ロッソ・・・』は、ブルネロ未満だから、これまたイイのだ!
味わいはクラシックな造りではあるものの、アロマが美しく、鉄分とミネラルが効いて、
そして伸びの良い、生命力あふれる果実がじんわりと口腔を満たし、
料理を見事に引き立てる・・・

コレはロッソでも、どこかのブルネロを思い出させるニュアンスだ!
漏れ聞いたところでは、コンサルタントが『ジュリオ・ガンベッリ』とのことだが、
さすれば、かのブルネロ魂『カーゼ・バッセ』を連想しても、あながち間違いではないだろう・・・

総体的なピュアで繊細な佇まいは間違いなく通ずるはず!
それにしても、見事な『ロッソ・・・』をご馳走になった♪

そして、続いて登場したのが、待ってましたの『パッパルデッレ、ポルチーノのソース』
コレはまずは『ロッソ・・・』で行って、後半は『79’ロンケッタ』で行ったのだが、
甲乙つけがたいマリアージュの妙を堪能した。



宮廷料理の蒸しアワビのように、ビッグなカットのポルチーニ、
確かに数えて4日の時間の経過はあったけれど、そこはそれの小沢シェフ・・・

お見事でした!
そんな感じの秋の夜長・・・
こんなに楽しんで良いのでしょうか?

おせーて???

2011 こころみシリーズ ピノ・ノワール 余市キムラ葡萄園 ココファーム・ワイナリー

2014-09-16 22:17:20 | ワイン
次の新しいヴィンテージから、タカヒコ・ソガの『キュムラ』はなくなるので、
『ココファーム』と『北ワイン』は『キュムラ』の重要な担い手となるわけだ・・・

今回のピノ・シリーズで、特にも前半の4銘柄で、このワインは特筆もの!
2011年で既に美味しく飲めるワインだと思う♪



要は味わいのエレガンスと適度な酸味による果実感からくるもので、
ワタクシはこのワインに一票を入れるだろう!

タカヒコ・ソガは手に入れることは、並大抵のことではないけれど、
このワインは大丈夫♪

その意味でも抑えるべきワインだと思う。
特にもピノ・ノワールにおいてをや・・・

2010 城戸 ピノ・ノワール プライヴェート・リザーヴ 城戸ワイナリー

2014-09-15 23:14:37 | ワイン
先日の『MWSC』に登場した、6本のニッポン・ピノの中で、
皆さん大注目なものといえば、まずはこのワインになるのでしょう!

実際に当のワタクシも、このワインは初お目見えでした。



ある意味、あのメルロやカベルネのプライヴェート・リザーヴを連想して、
濃厚タッチのピノを思い描いておったのですが、あにはからんやそうではなかった・・・

正しくニッポン・フィネスの真骨頂と言いますか、
色は薄く、香りはエレガントで、底味のエキスが半端じゃあない!
さすが城戸さん!果実を集中させ、オートクチュールのように念入りに造っている。

今回は2010年のワインを3本、ブラインドで出しました。

『サンマモル・ワイナリー 青森』⇒『城戸ワイナリー』⇒『ヴォルネイ ルシアン・ボワイヨ』



この中で、ニッポン・ピノ以外を当てよ!と言う設問で、まずはその前に、
もしこの中で、一本だけ持って帰って良いよとなれば、どれを所望するのか?
と聞いたところ、7名中4名がサンマモル、3名が城戸という結果となって、
ヴォルネイは1名もいなかった!

まあこの結果だけでもビックリでした!のですが、そして件の、どれがニッポン以外?の設問には、
正解のヴォルネイを当てたのは、僅かに2名だけだった!と言う結果にも驚かされた。

サンマモルのツクリテさんには申し訳ないが、
正直なところ、昨年飲んだときはもう一歩!と言うところだったのですが、
今回飲んでみて、角がとれ、実に美味しく飲めた。

そして『城戸ワイナリー』には、説明のできないある種の華があって、
楚々として、品良い、日本人にしかできない美しさを持ったピノ・ノワールと言える!

またトライしてみたいのも山々だけれども、抽選というハードルがあるので、いかんともしがたい。

しかし今回、シッカリと飲ませてもらって、
ニッポン・ピノもココまで来る?と嬉しくなった♪